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当企画『ウル博オリジナル版・ウルトラマンメビウス』は、円谷プロ作品「ウルトラマンメビウス」の番外編として執筆されております。
そして今回のお話は、ウルトラマンヒカリが地球から立ち去り、ベムスター戦が終わったばかりの頃の物語となっております……
●勇壮なファンファーレと共にメイン・タイトル
●宇宙
無限に広がる大宇宙……
その闇の彼方から、銀色の円盤がフワフワと向かってくる。
円盤、地球を見下ろすような位置で静止する。
●円盤内
薄暗い円盤のモニターに、地球の全容が映し出される。
それを見つめる者の姿は、黒いシルエットに覆われていて判然としない。
影の耳に相当する部分は鋭く悪魔のように尖っており、その瞳はコバルトブルーの光を放っている。
謎の影、地球を無言のまま見つめながら、装置のようなものに手をかざす。
●宇宙
円盤、まるで幽霊のように、スゥー…と姿を消す。
●サブタイトル
ヒビノ ミライ
アイハラ リュウ
イカルガ ジョージ
カザマ マリナ
アマガイ コノミ
クゼ テッペイ
ミサキ女史
サコミズ シンゴ
アライソ
ユタカ (旧GUYS)
マサヤ (旧GUYS)
エリカ (旧GUYS)
マ キ (旧GUYS)
トシヒロ(旧GUYS)
タカシ (旧GUYS)
脚本/葵女子♪
悪質宇宙人
メフィラス星人
宇宙人軍団
登場
●太平洋上
大海原、キラキラと陽光を反射している。
その照り返しの光を受けて、ガンブースターが水面ギリギリに飛行している。
ガンブースターのスピードの衝撃を受けて、水面がV字型に水飛沫を撒き散らす。
●ガンブースター・操縦席
リュウとジョージが搭乗している。
リュウ 「(通信機に向けて)こちら、ガンブースター。これより、急上昇・急下降のテストに入る」
コノミ 「《通信》了解しました。くれぐれも気をつけてくださいね?」
リュウ 「わかってるよ」
リュウ、通信を切ると、後部座席のジョージに振り返る。
リュウ 「ジョージ、しっかり捕まってろよ? それから、舌を噛まないようにな」
ジョージ 「(フッと笑い)わかったよ、アミーゴ。おまえこそ、絶対にミスるんじゃねぇぞ」
リュウ 「へっ、ミスってたまるかよ(一息吸い込んで)……行くぜっ」
ジョージ 「(ゴクリと唾を飲み込み)……ああっ」
リュウ 「ガンブースター、バーナー・オンっ!」
●太平洋上
ガンブースター、後部からジェットを噴き出して一気に加速する。
水飛沫がキラキラと舞い踊り、ガンブースターの周囲に紙吹雪のように散る。
●ガンブースター・操縦席
あまりのスピードに、操縦席全体がビリビリと小刻みな振動を起こしている。
リュウ 「上昇、開始っ!(操縦桿を引っ張りあげる)」
●太平洋上
ガンブースター、急角度で上昇していき、あっという間に雲を突き抜ける。
●ガンブースター・操縦席
操縦者の身体には、ロケット発射時のような「G(重力)」が襲いかかっている。
高度計の数値はグングンと上昇していく。
リュウ 「(顔を歪ませながら)ジョージ! 5秒後に急降下するぞっ!」
ジョージ 「(脂汗を流しながら)ああっ! 了解だっ!」
リュウ、一呼吸ついた後に……今度は操縦桿を前に傾ける。
●太平洋上
ガンブースター、今度は急下降を開始する。
●ガンブースター・操縦席
高度計の数値、グングンと下がっていく。
リュウ 「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉーっ!」
リュウ、恐怖と衝撃に負けるものかと気合の雄叫びを上げる。
ジョージ 「(高度計の数値を読み上げる)高度2500……2300……2000……1600……っ!」
●GUYS司令室
コノミもまた、真剣な表情で高度計の数値を読み上げている。
コノミ 「高度1300……900……っ!」
GUYSメンバー、それぞれが固唾を呑んで見守っている。
マリナ 「リュウ……、ジョージ……(無事を祈る)」
その傍では、アライソ整備長が立っている。
アライソ 「(緊張の面持ち)……死ぬなよ、小僧……」
●ガンブースター・操縦席
操縦席の視界に海面が迫ってくる! 衝突寸前の状態!
ジョージ 「リュウ、いまだっ! 上昇しろっ!」
リュウ 「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーっ!(操縦桿を引き戻す)」
ジョージの言葉に反応し、リュウが操縦桿をグイッと引き戻す。
●太平洋上
ガンブースター、水面ギリギリで機首が持ち上がり、態勢を立て直す。
海面をV字型に裂くようにして、再び水平飛行の態勢に戻る。
●GUYS司令室
ピリピリと張り詰めた空気の司令室に、リュウからの通信が入る。
リュウ 「《通信》こちら、ガンブースター。上昇・下降テストは無事終了した」
司令室の一同、リュウの一言にホッと安堵の息をつく。
マリナ 「リュウ、ジョージ。大丈夫? どこも異常はない?」
ジョージ 「《通信》心配するな。システム・オールグリーン。ガンブースターも俺たちも、ピンピンしてるぜ」
テッペイ 「よかったぁ〜〜」
ミライ 「安心しました」
全員、互いに顔を見合わせて笑顔をこぼす。
アライソ 「よくやったぞ、小僧……っ」
アライソの表情も穏やかなものへと変わっている。
サコミズ 「これで、ガンブースターの性能テストは全て終了ですね」
アライソ 「ああ! 隊長さん、パイロットを貸してくれて感謝するぜ」
サコミズ 「いいえ。とんでもない」
サコミズ、笑顔で首を振る。
ミライ 「あの……それで、このテストで何がわかるんですか?」
アライソ 「何だ、おまえ。このテストの意味がわかってなかったのか?」
ミライ 「はい……」
アライソ 「(溜息をついて)おい、おまえ」
アライソ、テッペイに視線を向ける。
テッペイ 「あ、はい」
アライソ 「おまえは、テストの意味を理解してるだろう? (面倒くさそうに)コイツに教えてやれ」
テッペイ 「は、はい。(ミライに向き直り)ミライ君、以前にサラマンドラと戦ったときのことは覚えてるよね?」
ミライ 「え、あ、はい」
テッペイ 「そのとき、フォーメーション・ヤマトを実践しただろ?」
○回想・『誓いのフォーメーション』
サラマンドラを相手に、フォーメーション・ヤマトを実践するGUYSメカ。
●GUYS司令室
テッペイ 「あの作戦に代表されるように、怪獣戦闘時には急激な上昇・下降はもちろん、咄嗟の回避行動もGUYSメカには要求される。このテストは、ガンブースターにそれができるかどうかの性能テストだったんだよ」
ミライ 「なるほど……そういうことだったんですか……っ」
ミライ、理解して頷く。
コノミ 「でも、すっごくコワいテストですよね。海面ギリギリまで近づいた後で、機体を立て直すだなんて……」
マリナ 「そうよね……タイミングなんかを少しでも間違えてしまえば、生きては帰ってこれないんだもの……」
アライソ 「はっ、何を言ってやがんだ。これぐらいのことができなきゃ、怪獣や宇宙人なんかと戦うことなんてできやしねぇ」
サコミズ 「アライソさんの言うとおりだよ。確かに危険なテストだけど……怪獣や宇宙人には、僕等の常識を遥かに超えた能力を持っている者がいるわけだからね」
アライソ 「(頷き)そんな奴等と戦うためには、これぐらいはやっておかねぇとならねぇ……まぁ、この飛行訓練ができるのは、アイツ一人になっちまったけどな」
アライソ、モニターのリュウを見つめる。
アライソ 「昔の防衛隊の隊員なら、誰でもできたことなんだけどよ」
テッペイ 「……ということは、必須訓練だったんですか?」
サコミズ 「そうだよ。でも、隊員の命が危険にさらされる訓練は人権侵害だという意見が、内外を問わずに叫ばれるようになってね」
マリナ 「そりゃそうよ。あんな危険な訓練を何度もしていたら、いつか本当に死んじゃうと思うもの」
テッペイ 「(頷き)僕なんか、チビっちゃってたかもしれませんよ」
コノミ 「(赤くなって)やだ、テッペイさんっ!」
マリナ 「テッペイ君、チビっちゃうなんて下品よっ」
隊員たち、冗談や軽口などを交わし、明るく笑いあっている。
……と、警報シグナルがいきなり鳴り響く。
マリナ 「! 何が起こったの……?」
コノミ 「(コンピューターに向き合い)! ガンブースターの前方に飛行物体がありますっ!」
サコミズ 「すぐにモニターに出してくれ」
コノミ 「はいっ! (機械を操作)」
モニターに、銀色に輝く円盤の姿が映し出される。
マリナ 「UFO……っ?」
テッペイ 「確か、あれは……」
テッペイ、何かを思い出したように、過去のドキュメントから宇宙船のデータを検索する。
円盤生物を含め、数々の宇宙船がモニターに映し出される。
やがて、モニターに映し出されたものと同型の円盤の画像が引き出される。
テッペイ 「やっぱりだ……っ! ドキュメントSSSP(スリーエスピー)に同型の宇宙船の情報を確認っ! あれは、メフィラス星人の宇宙船ですっ!」
ミライ 「メフィラス星人……っ?」
ミライ、その名前に厳しい顔つきに変わる。
●ガンブースター・操縦席
リュウとジョージの瞳にも、その宇宙船の存在が映っている。
リュウ 「何者なんだ、そいつはっ?」
テッペイ 「《通信》子供を利用して、地球を侵略しようとした宇宙人です。その際、当時の防衛隊の女性隊員を人質として使っていたという記録も残っています」
ジョージ 「子供を利用したうえに、セニョリータを人質だと……? 何て卑劣な……っ!」
リュウ 「(円盤を見据えて)つまり、正真正銘の悪役ってワケだ……隊長、先手を打たれる前に攻撃するぜ」
●GUYS司令室
サコミズ 「待て! 下手に刺激をするなっ! (ミライとマリナに)ミライ、マリナ! ガンフェニックスで出撃、ガンブースターと合流するんだっ!」
ミライ・マリナ「GIGっ!」
ミライとマリナ、飛び出していく。
コノミ 「(慌てて振り返り)隊長、大変ですっ!」
サコミズ 「どうした?」
コノミ 「敵が……敵の数が増えていますっ!」
サコミズ 「なにっ?(レーダー画面を覗き込む)」
確かにレーダーには、メフィラス星人の円盤以外に3つの機体の影が捉えられている。
●ガンブースター・操縦席
しかし、二人の視界には、円盤以外の存在は認められない。
リュウ 「どうなってやがるんだ……? ジョージ、おまえの目でも確認できねぇのか?」
ジョージ 「……ああ。見えない……(更に必死で目をこらして)ん? いや、待て。いるぞ……」
ジョージの言葉に、リュウも更に目をこらす。
三つの影、蜃気楼のように出現、除々にハッキリとした実体へ変わっていく。
リュウ 「(驚愕)! まさか……そんな……っ」
●GUYS司令室
アライソ 「(同様に驚愕して)あ、あれは、ガンクルセイダーだ……っ!」
コノミ 「ガンクルセイダー?」
テッペイ 「そ、それって……ガンフェニックスよりも前に、GUYSに配備されていた対怪獣用の戦闘機ですよね?」
アライソ 「そうだ……しかし……」
アライソ、我が目を疑うようにモニターのガンクルセイダーを見つめる。
●ガンブースター・操縦席
リュウ 「(同じく我が目を疑って)製造中止になったアイツが……なぜ、あんなところに……?」
●太平洋上
ガンクルセイダー、メフィラス星人の円盤に付き従うように飛んでいるが……
いきなり、ジェット音を轟かせて、ガンブースターへと突っ込んでくる。
●ガンブースター・操縦席
リュウ 「うわっ!(回避行動を取る)」
●太平洋上
間一髪、ガンクルセイダーの突撃をかわす。
ガンクルセイダー、そのまま反転行動を行う。
●ガンブースター.操縦席
ジョージ 「(背後を振り返り)今のは、ただの牽制かよっ?」
リュウ 「(歯を食いしばり)ナメやがって……っ!」
●太平洋上
ガンクルセイダー、ガンブースターの背後に附き……ロケット弾を発射する!
●ガンブースター・操縦席
リュウ 「このぉっ!(再び回避行動を行い)何をしやがるんだっ!」
ユタカ 「《通信》相変わらず、すぐに叫ぶヤツだな」
リュウ 「(ハッとして)その声は……まさか、ユタカ先輩……?」
●ガンクルセイダー1号機・操縦席
ガンクルセイダーの操縦席には、GUYSの隊員服を着た男性が乗り込んでいる。
ユタカ 「そう、俺だよ……久しぶりだな、リュウ」
その背後には、別の男性が乗り込んでいる。
マサヤ 「俺もいるぜ?(笑みを滲ませる)」
●ガンブースター・操縦席
リュウ 「(衝撃)マサヤ先輩まで……っ! 生きて……生きていたんですか……?」
●GUYS司令室
コノミ 「(首を傾げて)ユタカにマサヤって……?」
サコミズ 「リュウの先輩たちだ……」
アライソ 「(言葉を引き継いで)セリザワ隊長の下にいた、旧GUYSのメンバーさ……」
●ガンブースター1号機・操縦席
ジョージ 「旧GUYSのメンバー……? (いぶかしんで)でも、そいつらはディノゾールとの戦闘で……っ」
○回想(第一話)
ディノゾールの攻撃を受けて、成す術もなく宇宙に散っていくガンクルセイダー……
●ガンクルセイダー1号機・操縦席
ユタカ 「そう。俺達の命は、確かにあの瞬間に消えた……けれども、新たな命を得てよみがえることができた」
マサヤ 「(頷き)メフィラス星人の奇跡によってな……」
●ガンブースター・操縦席
リュウ 「メフィラス星人の奇跡……? (表情が強張り)まさか……まさか、先輩は侵略者と手を組んだんですかっ! 悪魔に魂を売り渡しちまったんですかっ!」
エリカ 「《通信》侵略者が悪者だと、一体誰が決めたの?」
リュウの叫びに反論するように、静かな女性の声が割って入る。
●ガンクルセイダー2号機・操縦席
2号機には、二人の女性……エリカとマキが乗り込んでいる。
エリカ 「地球人の歴史だって、侵略行為の繰り返しじゃない」
マ キ 「そうそう。侵略に失敗した敗者は『悪者』として歴史に描かれちゃうけどね。侵略に成功した人は、『英雄』として歴史に名を刻むことができる。所詮、英雄も悪者も、後世の人達が勝手に解釈しちゃうことよ?」
エリカ 「確かにメフィラス星人は、地球侵略に失敗している……だけど、もしも、地球侵略に成功していたら……」
マ キ 「今頃は、メフィラス星人を主役とした地球の歴史が描かれているかもしれない。侵略が成功した日を『地球独立記念日』として称えてね」
●ガンクルセイダー3号機・操縦席
3号機には、二人の男性が乗り込んでいる。
トシヒロ 「それに、メフィラス星人は俺達の命を助けてくれた。紛れもなく、彼は俺達の命の恩人だよ。それに、メフィラス星人は地球人を殺してしまおうなどとは考えていないし、奴隷として扱うつもりもないんだよ」
タカシ 「メフィラス星人の言うことに従ってさえいれば、俺達の命も……俺達の家族や友人の命も保障してくれる。戦争や交通事故もない惑星で、永遠の幸せを約束してくれるんだ」
●ガンブースター・操縦席
リュウ 「それが、メフィラス星人が出した交換条件ってワケか……先輩たちは、その甘い交換条件を呑んだってのか……っ!」
リュウ、悔しそうに歯軋りをする。
リュウ 「それでも、GUYSの隊員かよっ! 先輩達から、正義の心は消えちまったのかよっ!」
●ガンクルセイダー1号機・操縦席
ユタカ 「(苦笑して)やっぱり、リュウはあっついねぇ〜。俺達がGUYSにいたときから、全く変わってない……」
マサヤ 「だから、マキがさっきも言ってただろう? 正義や悪なんてモンはな、勝者の都合の良いように書き換えることができるんだって……ほら、昔から言うだろ? 『正義は勝つ』ってな? ……あぁ、『勝てば官軍』という言葉もあるか」
ユタカ 「つまり、戦いに勝ったほうが『正義』なんだよっ!」
ユタカ、ロケット弾の発射ボタンを押す。
●太平洋上
ガンブースター、辛うじて攻撃をかわす。
その一発を皮切りに、他のガンクルセイダーも攻撃を開始する!
ガンクルセイダー、見事な連携攻撃でガンブースターを追い詰めていく。
ガンブースター、回避行動が精一杯の状態である!
●ガンブースター・操縦席
ジョージ 「このままじゃ、埒があかないっ! リュウ、スパイラルウォールで攻撃を切り抜けるぞっ!」
リュウ 「メテオールを使おうってのかっ? (動揺して)でも、そんなことをしたら……っ!」
ジョージ 「ビームを跳ね返して、この事態を突破するだけだっ! このまま手をこまねいていたら、撃ち落されちまうっ!」
リュウ、少し悩むが……意を決したように、奥歯を噛み締める。
リュウ 「隊長っ! メテオールの使用許可を……っ!」
●GUYS司令室
サコミズ、リュウの返事に大きく頷く。
サコミズ 「メテオール解禁っ!」
●太平洋上
ガンブースター、機体を高速回転させて、ガンクルセイダーのロケット弾を跳ね返す。
ガンクルセイダー、跳ね返されたロケット弾を回避したために、そのフォーメーションが大きく乱れる。
●ガンブースター・操縦席
ジョージ 「リュウ、今だっ!」
リュウ、ジョージの声を合図に、操縦桿を引き倒して機体を急旋回させる。
●太平洋上
ガンブースター、2機のガンクルセイダーの間を擦り抜けて、猛スピードで戦線から離脱しようとする。
脱出成功! ……と、海中からいきなりビームが飛び出してくる。
ビーム、ガンブースターの左翼に命中っ! ガンブースターの態勢、大きく右方向に崩れてしまう。
●ガンブースター・操縦席
リュウ 「こなくそぉぉぉーっ!」
リュウ、何とか態勢を立て直そうと操縦桿を握りしめる。
●太平洋上
ザバァと波飛沫をあげて、ガンクルセイダーが海中から出現する。
●GUYS司令室
テッペイ 「これは……ウルトラ作戦・第一号だっ!」
テッペイ、驚いたように身を乗り出す。
コノミ 「ウルトラ作戦、第一号……?」
テッペイ 「(頷き)上空と水中からの二面攻撃です。今のは、ウルトラ作戦・第一号を応用した波状攻撃ですよ」
コノミ 「……ということは、リュウさん達の行動を先読みしてたってことですか?」
サコミズ 「……(歯をくいしばる)」
アライソ 「しかし、ガンクルセイダーには水中へと潜る機能は備わっていないはず……それなのに、どうして……」
メフィラス「《通信》それぐらいで驚いてもらっちゃ困るな」
声と同時に、メフィラス星人の姿がモニターに映し出される。
テッペイ 「おまえは……メフィラス星人っ!」
テッペイ、メフィラス星人の顔を見て叫び声を上げる。
●円盤内
円盤内のモニターには、司令室の様子が映し出されている。
メフィラス「(青い目を爛々と光らせて)君達がメテオールと呼ぶ技術……その技術を単純に応用しただけの話だよ」
アライソ 「《モニター通信》メテオールだと……っ? 馬鹿を言うなっ! ガンクルセイダーには、そんなものなど……っ」
メフィラス「搭載されてはいなかったと言いたいのかね? (笑い)頭が固いな、キミは……メテオールは地球人だけの技術だと思っているのか?」
アライソ 「《通信》何ィ……っ?」
メフィラス「あれはもともと、君達が言うところの異星人が利用していた技術なのだよ?」
アライソ 「うぅ……(言い返せない)」
メフィラス「我々、メフィラス星の科学力を持ってすれば……飛行機が水中を潜行することなど造作もない……このようなことも、簡単に行うことができるのだ」
メフィラス星人、青い目をギラっと光らせる。
メフィラス「……メテオール・解禁……」
●ガンクルセイダー1号機・操縦席
メフィラス星人に呼応するように、ユタカ達の目が一瞬だけ青い光を放つ。
ユタカ 「……了解」
ユタカ、静かに呟き、操作盤のボタンを押す。
ユタカ 「マニューバモード起動……ブリンガー・ファン……っ!」
●太平洋上
ガンクルセイダーの翼が変形し、ガンローダーのようなプロペラが姿を現す。
そのプロペラが高速回転を始め、強力な竜巻を引き起こす。
竜巻、ガンブースターを飲み込んでしまう。
●ガンブースター・操縦席
激しい回転に襲われる、ガンブースターの操縦席。
リュウ・ジョージ「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!」
リュウ、ジョージ、成す術もなく悲鳴をあげる。
●太平洋
ガンブースター、洋上へと回転したまま落下していく!
絶体絶命っ! ……と思いきや、竜巻がスゥッと消えていく。
ガンブースター、海面衝突ギリギリの場所で機首を立て直す。
●ガンブースター・操縦席
リュウ 「な、何だ……?」
リュウ、上空を見上げるが、ガンクルセイダーも円盤も煙のように消えうせている。
リュウ 「おい、ジョージ。レーダーチェックをしてくれ。ジョージ?(振り返る)」
ジョージ、ブリンガー・ファンの竜巻の衝撃で気を失っている。
リュウ 「おい、ジョージっ! ジョージっ!」
リュウが呼びかけるが、ジョージはぐったりと首を項垂れたままである。
マリナ 「《通信》リュウ、ジョージ! 大丈夫っ?」
リュウが見上げると、空の向こうからガンフェニックスが飛んでくるのが見える。
画面、そのままブラックアウト……