Tommy お、とうとう出てきたな。隊長になったからって重役出勤か、おい。
岬 だって重役だもの……
Tommy
岬 黙るなよっ!!!!!!
Tommy はいはい。
岬 はいはいってあんた、仕方無さそ〜に(^^;
Tommy さて本家「メビウス」もサドラみたいな比較的マイナーな怪獣を復活させてるけど、それにしてもラゴンというのは渋いところを選んだものだね。
岬 マジメに答えますがね。第一期派の岬としては、もう何を選んでも渋くなっちゃうんです。当初、企画が走り出した初日の会議では「人工生命M1号使おうかな』とか言ってたけど、あの後、ひとりで考えてて、頭に浮かぶ奴らが『ナメゴン』とか『ガボラ』とか……出すだけで場が渋くなっちゃう。でね、ひどいんですよ、円谷プロって。渋く重くならないで済む連中は、とっくに使い回されてるんですよ。『カネゴン』とか『ピグモン』とか『レッドキング』とか。
そこに気づいて、仕方なくまたマジメに過去の怪獣を扱うって事の重みを改めて考えたんです。前年『オリマックス』で究極ってくらい真剣に悩んで苦しんで、直後に大スランプに落ちたってのに。
Tommy レッドキングは本家メビウスにも出たね。ひどいかどうかはともかく(笑)安易に過去の怪獣を出すと、確実に反感を買うからね。ここはちゃんと悩むべきところだ。
岬 でもあのスランプが良かった。あそこから這い上がるためのもの凄いドラマが公私共にあってね、ウル博の中でもとんでもない出逢い劇があったでしょ。ここじゃ恥ずかしくて明かせないけど(笑)、マジで大泣きしながら、自分のしてきた事に自信が持てて……一気に逆境魂にエンジンがかかったんですね。
Tommy ゲストブックの過去ログにしっかり残ってるぜ!(笑)
岬 しらんっ!!そんなもんはっ!!(笑)
で、執筆の頃は『いじめ問題』とそれにまつわる『若年層の自殺』が伝染病の様に日本に蔓延していて。
でも『いじめ』に関する題材はTommy隊長が手を付けていたし、でもあの風潮が、実は岬の職場にも影を落としていることに気付いて、なんとかしようとして足掻きながら、こういう『人間の心』という黒い果物を、ザックリと真っ二つに切り分けてその弱さ・醜さを世間に知らしめる事はできないかなと。
Tommy そういう意味では、「発せられた言葉」と表裏一体の作品と言えなくも無いのか。私の作品は、「大丈夫、君はもう救われてるから」というメッセージだったんだけど。
岬 そんな大仰な事を考えていてフと浮かんだのが『ラゴン』でした。だって『ウルトラQ』でのラゴンの扱いって、よく見るととんでもなく可哀相ですよ。あの母ラゴンなんて……え?……父かもしれないって?
Tommy 中の人は後のウルトラマン(古谷敏さん)だしな。
岬 まぁいいとして、アイツが上陸してやった事って、我が子を取り返そうと徘徊を続けたっていう、ただそれだけなのに、人間たちは恐れて、悲鳴上げて、逃げて……でしょ。しかも『ウルトラマン』に出た時のラゴンなんてラゴンである必要性なんかどこにも無かったんですよ。別に水爆を肩に引っ掛けて出てくるだけならボスタングだってガメロンだって……ダメだな。ガメラになっちゃうな(笑)。
Tommy 最初から亀が空飛んでる時点でガメラに酷似してるんだがな(苦笑)なるほど、ということはこの脚本は「ウルトラマン」のラゴン編というよりは「ウルトラQ」のラゴン編の続編、という色合いが強いわけだね?
岬 ですね。ただ、『メビウス』という作品が、過去のすべてを抱きかかえたものになっているので、ウルトラマンのラゴンも引きずった作りにはしました。
Tommy この作品をたった11時間で書き上げたという噂を小耳に挟んだのだが、本当?
岬 いやもう、なんというか、エンジンがかかるっていう感覚を何年かぶりに思い出しましたよ。仕事中にプロットを頭の中で仕上げて、帰って喰って、明け方まで8時間ノンストップで書いて、ちょっとだけ寝て、仕事行って、帰ってきて喰って、再度書き始めて3時間でフィニッシュ!!
『ウルトラマン21』の時は若かったからこういうのもよくあったけど、『ウルトラマンジオ』の時はなかなか無くて、最近は一本に一週間はどうしてもかかってましたから。
Tommy あの企画はもう何年経ってることか(謎笑……皆さんあと数ヵ月後をお楽しみに!)今回、重要なファクターとして「音楽」が出てくるのだが、選曲にも拘ったのかな?
岬 オーケストラが奏でる音楽で、しかも壮大かつ荘厳な感じで、誰もが一度は聞いた事のありそうなものって考えました。
確かに曲そのものにも『意味』は持たせましたけど、その意味を追求すると、とても悲しくていたたまれなくなってくるんで、書いた本人が言うのも何なんですが、あまり深読みはなさらず、音楽だけ思い出すなり、手持ちの音源とかありましたら鳴らすなりして戴けますと、まぁありがたいですかね(笑)。無くても大丈夫です。はい。
あ、考えてみたら、オリメビに書いた二本ってどっちも『音楽が大切な要素』になってるな。
きっと自分が『音楽不足』な生活してるから、欲求不満なんだろうな(笑)。
Tommy おいおい、来週分をばらすなよ(笑)。なるほどね。さすが脚本書かせたら日本で2番目だ。
岬 えっ?!(笑)
二番目になんてしてくれるのっ?!
仮に一番目に『山田太一』を置いたとしてもさ、『岡田惠和』とか『君塚良一』とか『倉本總』とか『石森史郎』とか『新藤兼人』とか『藤本有紀』とかを差し置いて岬が日本で二番目にっ!!
わーいわーい!!
Tommy ちっちっち……って全然こっちがおいしくならないリアクション取りやがって(ぴきぴき)さてこのシナリオの毒消しの準備をしなくちゃ。あ。君、もう行っていいよ。GUYS Sally GO!
岬 はいはーい!
わーいわーい!!
(岬、ドアの向こうに消える)
わーいわーい!!
ラゴーン!こっちだぞー!!
わーいわーい……