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当企画『ウル博オリジナル版・ウルトラマンメビウス』は、円谷プロ作品「ウルトラマンメビウス」の番外編として執筆されております。
そして今回のお話は、第31話「仲間達の想い」以降、つまり『ミライ=メビウス』である事を、GUYSの仲間たちが知った後の物語となっております……
●メイン・タイトル
本来なら勇壮なファンファーレが流れるところだが、今回は無し。
代わりにザーッと雨音……画面は通常通りにタイトル・イン。
●コンビニ内・バックヤード(薄暗い)
外では強い雨音……
ただでさえ狭いうえ、足元に雑多に置かれた在庫などで窮屈そうな場所。
いちばん奥にある事務机の上に店内監視用4面液晶モニターと隣に14インチテレビ。灰皿にあふれそうな吸殻や、メモや伝票、新聞……
テレビはニュース画面……アナウンサーが何かを伝えている……が聞き取れない。
店長の声 「林さんとこは、お孫さんはまだ?」
林さんの声「なんか、会うたんび聞くんだけど……まだ作る気ないみたい」
店長の声 「ふーん……あ、空き缶頼んでいいかな、それだけさっき出来なかったんだわ」
言いつつ、おでんのカップを大事そうに抱えて入って来る店長。足元の商品を踏まない様に慎重かつなれた足取りで机に到着。
林さんの声「はーい」
店長、イスに座り、テレビの音量を少し上げる。
テレビ “(お台場の映像・地上に直接設置された特殊な巨大アンテナを背景にアナウンサーの声)しかしこの試みは、最近続いている侵略や破壊目的の異星人を更に呼び込んでしまうのではないかとの意見も多く、識者間の意見もまっぷたつに割れている状況です”
カップを開ける店長。ホワッと上がる湯気と共に、みつくろってきたおでんが姿を見せる。からしを破いておでんに振りまく……
テレビ “(画面は昼間、雨の中でのインタビュー映像になって、まずは新橋駅前のサラリーマン)いいんじゃないかなぁ。宇宙人がたくさんいるのが解ったわけでしょ。ウルトラマンみたいに仲間意識の持てる宇宙人だってきっといると思いますよ”
テレビ “(更に銀座の大通りで傘をさしたOL)電波で送ってるんですか?こないだの……メフィラス……だっけ?(^^;)あんなのはもう来て欲しくないけど、宇宙のお友達とかできたらねぇ……楽しいかも?(^^)”
テレビ “(続くインタビュー映像を背景にアナウンサー)バラエティ番組の独自企画ではありますが、この電波は宇宙の友に呼びかけるために今日から一年間、遠い宇宙に向けて送信が続けられます……”
●お台場の空き地(現在・カメラ少しずつ寄りながら……)
深夜の豪雨の中、上空を向いたまま電波を発信し続けている特殊アンテナ。
ピピ・ピ・ピピとかすかに音が聞こえる……それに合わせて字幕がタイプの様に打たれてゆく……
スーパー [チキュウ ジンルイ ハ ミナサン ヲ カンゲイ シマス]
更に字幕。
スーパー [ヘイワ ヲ ノゾム ミナサン ヲ トモ トシテ ムカエマス]
重ねて字幕。
スーパー [カゾク トシテ ムカ]
●(字幕の途中で唐突に画面変わって)湾沿いの街道筋・現在(誰かの視点)
路面を叩く強い雨を見ている。
視線を上げる。と、海沿いの道路にある魚屋。そしてその看板……深夜なので店は閉まっている。
視線を横に漂わすと……
いくつか商店は点在するが、やはりどれも閉まっている。
●コンビニの前
コンビニから出てきたバイトのおばちゃん(林さん)。
雨に濡れないようにしつつ、軒下に並んだゴミ箱から空き缶類の詰まった袋を抜いて口を縛ろうと……
やってきたタクシーが足元に水をはねる!
林さん 「(それほどは浴びていないが)ちょ!なに!もおーーー」
プンプンと過ぎていくタクシーを見送る……その視界に人物の影。
雨の中、遠くに背の高い誰かが立っている。
傘もささず、何かを見上げている。
林さん、妙なシルエットにじっと見入る。が、仕事も忘れない。
空き缶のゴミ袋の口を縛る。
いくつかの缶が濡れたアスファルト上にこぼれ、カシャシャンと音。拾いながらフと人物に視線を戻すと……
●湾沿いの街道筋(誰かの視点)
缶の転がる音に視線が向く……遠くに見える煌々と明るい店。コンビニである。
●コンビニの前
固まっている林さん。
こちらを見ている人物……いや、人物と言えるのか……爛々と輝く三白眼!!
林さん 「?!(見つめる)」
三白眼の影、体をこちらに向ける。全身になにかビラビラしたものが……あきらかに人間ではない!
林さん 「……!!……ひぃいっ?!」
●コンビニ・明るい店内
ガラスのドアの外に空き缶をぶちまける林さんが見える。
腰を抜かさんばかりにあわてふためいて、ドアにぶつかったり挟まったりしながら、ホウホウの体で店内に避難。
●コンビニ内・バックヤード
店長、傍らの監視モニターの林さんの様子に驚く。
●コンビニ・明るい店内
店 長 「(出てきて)どうした林さんっ?!何があった?!」
林さん 「(立てぬまま店外を指差して)あわ、あわわ」
店 長 「なによ?!(店外を見に出ようとして……)」
ガラスのドアの向こうに身長2メートルを優に超す大きな人影!!
全身から雫を垂らすその体は人間のものではなく……
ギラギラと輝く両眼が店内をゆっくりと見渡している。
●コンビニの前
雨の中、爛々とした目がコンビニに背を向ける。
店長の声 「(店内から)ぎゃあああああああああっっっっっ!!!!!!!!!!」
●オリジナル弁当屋・店内
24時間営業の弁当屋の前に立ち、ショーウィンドウの隙間から店内を見下ろすラゴン。
気付いた若い店員が悲鳴をあげて奥へ逃げる。
自動ドアが開き、店内にゆっくり入ってくるラゴン。
びしょびしょに濡れたラゴン、雫を落としながら店内を見渡す。
選べるおかずの並び。
ふたの開いたままの炊飯ジャー。中の白飯が湯気をたてている……
じっと見つめるラゴン。
●サブ・タイトル
ヒビノ ミライ
アイハラ リュウ
イカルガ ジョージ
カザマ マリナ
アマガイ コノミ
クゼ テッペイ
ミサキ女史
サコミズ シンゴ
澤口祐市
(海洋学博士)
高校生・女子A
高校生オーケストラメンバーたち
コンビニの店長
コンビニの林さん
弁当屋の店員
タクシー運転手
ラゴン
伊東市ロケハン協力/いくりん
脚本/岬浩一
海底原人ラゴン
登場
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ C M ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
●GUYS基地・作戦室・メインモニター映像
メインモニターに映し出されているVTR……
暗い雨の中、警察が囲む弁当屋にIDを見せて飛び込むカメラマン(調査員)。
調査員の声「(店員に)GUYSジャパン・調査班の者です。何があったのか、なるべく詳細にお願いします」
弁当屋の店員「(震えながら)こ、こ、こんなでっかいのが、店ぇ、覗いてて!」
店内を見回すカメラ。どこも荒されていない。
弁当屋の店員の声「入って来たから、お、俺っ、逃げたんだけど……」
閉じられている大きな炊飯ジャー。
●同・室内
バインダーを手に入ってくるミサキ女史。
コーヒーカップをデスクに下ろすサコミズ。
全員モニターから視線をミサキ女史に。
ミサキ 「昨晩、伊東市の皆濱町(みなはまちょう)を騒がせた怪物についてですが」
テッペイ 「はい!特徴から判断してドキュメ」
ミサキ 「ラゴンでした」
テッペイ 「……(言おうとしていたセリフを言われてしまい、機能停止)」
マリナ 「(テッペイに)は〜いヨチヨチ。よい子はいちいちショック受けないのよ〜」
テッペイ 「(すねて)母さんにも先に言われた事ないのに」
リュウ 「当たりめぇだ」
ミサキ 「実はそのラゴンについて、興味深い手紙が届いています」
サコミズ 「メールじゃなくて?」
ミサキ 「(頷き)ファックスでもなく」
ミサキ女史、サコミズにバインダーを渡す。
バインダーを開くサコミズ。数枚の便箋の上に、縦長の封筒。筆で縦書きの流暢な宛名書き。
封筒の裏を見る。
“静岡県伊東市賀茂郡中町大字深山小字一ノ谷”
“澤口祐市”
サコミズ 「伊東市の、さわぐちゆういちさん?」
ミサキ 「澤口博士は日本を代表する海洋生物学の権威、らしいです」
ジョージ 「らしい、ってのは?」
ミサキ 「手紙にもありますが、幼少の頃の火傷が原因で、ほとんど人前に姿を現さない方らしいです。GUYSのデータベースにもそれくらいしか記述がありません」
マリナ 「そんな生活でも博士号を?」
ミサキ 「はい。その道での論文発表数は物凄いらしく、殊に深海生物の生態に関するものは世界の注目を浴びているものだそうで」
コノミ 「あの……」
ミサキ 「?」
コノミ 「その(テッペイに)ラゴンって?」
テッペイ 「ラゴンってのは」
リュウ 「(横から)ミライとジョージを足して2で割って少しばかり叩いて伸ばした感じの」
ミライ 「(ジョージに)そうなんですか?」
ジョージ 「そーそーそーって、(リュウに)お前な!」
テッペイ 「で、ラゴンってのは」
サコミズ 「まぁまぁ……とりあえず、手紙を読んでみよう」
一同(コノミも)注目。テッペイ、マリナに頭をなでられ、仕方なく注目。
サコミズ 「(声に出して読む)GUYSの皆さんへ。私は伊東に住む澤口と申します……」
声が澤口祐市当人の声にオーバーラップして……
●伊東の山々(風景描写)
澤口の声 「昔、まだ赤ん坊の頃、全身に酷い火傷を負いまして、それがもとで人目を避け、長く伊東の山奥に暮らしております」
山々の向こう側に広大な相模湾。
澤口の声 「実はGUYSの皆さんに託したい事があってお便り致します」
●作戦室
マリナ 「託したいって……(リュウを見る)」
リュウ 「?(さぁな、といった感じでサコミズへ視線)」
サコミズ、ザッと便箋を早見して、全部読んでいいかとミサキを見る。
目でどうぞと頷くミサキ。
一同を見渡してから再び手紙に目を落とすサコミズ。
●伊東の山々(風景描写)
四季折々の自然を背景に口述が続く……
澤口の声 「山というのはうまく付き合うと大変便利なもので、私の様な人目を気にする障害者を人々の好奇の目からしっかり守ってくれます」
崖を渡る鹿たち……
●セピア調の回想〜幼稚園
澤口の声 「人々の目というものは、例えそれが悪意に満ちたものでなくても、障害者にとっては耐え難い苦痛をもたらす毒のように機能してしまうものです」
新しい幼稚園生たちの前に立つ幼少の頃の澤口(の後姿)。
本来、服や靴から出ているはずの肌はすべて包帯で覆われている。
子供たち、好奇の目でまじまじと見つめる。
中には怖がって離れたり、あるいは笑いながら逃げていく子も。
多くの視線にさらされる幼少の澤口。母の後ろに隠れてしまう。
澤口の声 「私は人の視線が怖くて町に下りられないまま、今に至っております」
●作戦室
コノミ 「(真剣に)かわいそう」
●澤口の住居
山奥の一軒屋。
両親が資産家なのか、小屋みたいなものではなく、意外と豪華な造り。
細部を映すカメラ。
壁を這う虫やトカゲ。
軒下やアンテナにたくさんの蜘蛛の巣(もちろんクモも)。
湿気でコケの生えた壁。
同じくコケに覆われたカラーベスト製の屋根。
澤口の声 「幸い、両親が私を連れてこもった山奥の家には電気も水道も通っており、テレビもインターネットも使えました。共に遊ぶ友人のいない私にとってのそれらは、おもちゃであり、百科事典であり、先生でありました」
●澤口の部屋
パソコンに向かっている澤口(カメラは澤口の視線)。
モニターの反射にうっすら映っている澤口の顔(包帯でぐるぐる巻き)。
澤口の声 「私は勉強しました。ひたすら勉強して、こんな山奥にいても、高名な、立派な人物になって、私を守ってくれた両親の励みになりたいと思いました」
包帯だらけの指が、ブラインドタッチでキーボードを操作。
画面が次々と別の情報を映し出していく……
澤口の声 「そんな山奥の家の、更なる奥に、もう一軒、家がある事を知りました。私が10歳を越えた頃です」
●総檜(ヒノキ)造りの堅牢な家
基本的に山小屋的設計の大きな家。
澤口の家とは対照的な色づかい。そして、素材のもつ自然との相性の良さが伝わってくる。
木陰から包帯だらけの顔が檜の家を覗いている。
澤口の声 「そして、その家にも、子供がいたのです」
遠くに見える、子供用のビニールプール。大きな麦藁帽子が揺れている。
熱に浮かされたように、フラフラと木陰から出て行く包帯だらけの澤口少年。
フラフラとプールに近付いていく……
澤口の声 「その子は女の子でした」
プールの子供が澤口少年の気配に気付き、こちらを向く。
麦わら帽子が落ちる。
立ち止まる澤口少年の目のアップ。驚きに瞳孔が大きく開く。
プールの子の姿は……
澤口の声 「ラゴンの子でした」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ C M ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
●総檜(ヒノキ)造りの堅牢な家
プールに浸かったまま、包帯だらけの澤口少年を見つめるラゴンの子。
庭先に立ち尽くしたまま、ラゴンの子を見つめている澤口少年。
澤口の声 「この時だけは、自分が包帯だらけでよかった。私の驚きの表情が彼女に伝わったら、彼女はどんなにか心を痛めた事でしょう」
ラゴンの子、少し動いて身を乗り出す。
澤口少年、少し歩いて近付く。
澤口の声 「そして彼女は言ったのです」
ラゴンの子「(女の子の声で)……近くの子?」
●GUYS基地・作戦室
テッペイ 「ラゴンがしゃべった?!」
リュウ 「おい、確かデータにゃ海底原人って」
テッペイ 「そうですよ!始めて個体が認められた時も、音楽に興味を持ったという程度で、二度目の時は巨大化した上に音楽聴いて大暴れして」
ミライ 「巨大化?」
テッペイ 「原爆のひとつが海底で爆発した際に放射能を浴びたらしくて……それはともかく、原人の知能で言葉をしゃべるなんて」
ジョージ 「シャラップ!!」
黙る一同。
手紙を読み進めるサコミズ。
澤口の声 「彼女はラゴンの子。皆さんならご存知でしょう。海底原人ラゴン。日本では40年前、岩根島で初めて確認された生物です」
●モノクロ画面・過去の映像データ
ウルトラQでの主なシーンを手際よくつなげて……
海岸で大勢が見守る中、親ラゴンに子供を返す女性の映像……
澤口の声 「その際、島で孵化したラゴンの赤ん坊は、島が海底火山の活動によって水没する寸前に、上陸してきた親の許に戻されたとデータにあります」
海底火山の活発化で島が崩壊。沈んでいく……
澤口の声 「そして、海底火山の被害は海底原人たちの生活環境も大きく破壊したものと思われます。その際、海を渡って本島に流れ着いた卵があったとしても、何の不思議もありません」
ここに本編には無かったシーンをモノクロで追加。海中をうねる真赤な溶岩と吹雪の様な泡!
物凄い流れに翻弄されるラゴンとその赤子……
●セピア調の回想〜幼少の頃の澤口の部屋
パソコンの情報画面と大きく広げられた周辺地図。
島の沈んだ位置から、わりと近い伊豆半島……
澤口の声 「そう、ラゴンの子は他にもいたのです」
●イメージ〜海岸(遠景)
小雨の降る中、砂浜に立つ女性の影。
足元の小さな物体から、小さな生き物を両手にしっかり抱き上げる……
澤口の声 「その子の母親は、海岸で必死に泣く赤ん坊の声を聞いて、浜に下りたそうです。そして、波に打ち寄せられた卵から孵ったばかりの彼女を連れ帰りました」
●作戦室
テッペイ 「そんな!目立つに決まってる!!」
マリナ 「最後まで聞きなさいよ」
テッペイ 「……はぃ」
サコミズ 「彼女の母親は……眼が見えません」
じっと聞いているコノミ。
●過去のモンタージュ(手際よく)
サコミズの声「昔、結婚してすぐに赤ん坊を流産し」
道すがらの知り合いや隣家の主婦や八百屋などの店主たちの言葉が重ねられる。
「子どもさんはまだかい?」
「お子さんはまだ?」
決してイジワルでも嫌がらせでもない挨拶代わりの言葉なのだが……
澤口の声 「その翌年も流産」
画面カラーがセピア色から青に変わっていく。そんな情景にもセリフはかぶせられる。
「いつごろの予定なの?」
「お子さんは……」
澤口の声 「流産を繰り返すうち、母体は子供を持つ夢の果たせぬものとなり」
画面、いきなり真赤になって……
●イメージ〜海岸(遠景)
買い物カゴの中身を砂浜にぶちまける女性。
澤口の声 「自分への絶望と、ご主人との離婚のショックから両眼を患ってしまったのです」
手探りでラゴンの赤子を抱き上げ、買い物カゴに隠す女性。
初めて触れた相手がこの女性であることからか、ラゴンの子もおとなしくなる。
澤口の声 「孤独に耐えるしかなかった人生。そこに現れた希望がラゴンの子。その希望にすがりついたとして、いったい誰が責められるでしょう」
買った物には目もくれず、カゴだけを、赤子だけを大事に、丁寧に抱えて砂浜を後にする母親。
澤口の声 「それにラゴンの子なら、誰も探しに来ることはないのです」
大事に大事にカゴを抱えて歩く母親。その後姿が小さな踏切を渡り、通る列車の向こうに消える……
●檜の家
少し成長した澤口(中学生くらいか)が玄関に入っていく。
澤口の声 「彼女と私は友達になり、互いに勉強を教えあってきました」
●ラゴンの子の部屋
普通の女の子の部屋に通される澤口(包帯だらけなのは変わらない)。
ムームーの様な、簡単だがカワイイ服を着ているラゴンの娘。
澤口の声 「知られていない事ですが、ラゴンの知能は高いです。人間の知性や感情、社会との関わりなど、赤ん坊の頃から吸収してきたラゴンの子は人間の女の子となんら変わりがありません。唯一の違いは化粧をしない事。一度隠れてして、大きく後悔した事を、私は後に聞きました」
ラジオから流れるクラッシック音楽を、目を閉じて気持ち良さそうに聴いているラゴンの娘。
澤口の声 「彼女は友達を欲しがってました。私がいるとはいえ、それで足りるものではありません。彼女は同性の、女の子の友達が欲しかったんです」
澤 口 「うーん、でも……」
ラゴンの娘「無理だよね。私、こんなだし……」
澤口の声 「気の毒な彼女。でも彼女は明るかった。そうそう、普通に笑ったりもするんですよ」
ラゴンの娘「あー、せめて一度、本物の演奏をホールとかで聴いてみたいなぁ」
澤 口 「え?うん、そうだね……でも……」
ラゴンの娘「無理だよね。みんなびっくりしちゃうもんね!アハハ」
ウルトラQのラゴンよりも格段に表情が豊かに成長している。
●同・深夜
ノイズの様な音の中、ベッドで眠っているラゴン。
パチッと両眼を開く。
澤口の声 「そんな他愛もないやり取りを交わしながら、私たちは山奥でひっそりと生きてきました」
ムックリと起き上がるラゴン。ベッドから出る。既に2メートルを超す大人である。
カーテンを開き、窓を少し開ける。
夜の闇に豪雨(ノイズに聞こえたのはこの雨の音)。
澤口の声 「先日、その彼女が暴走を始めました」
呆けた様に外を見ているラゴン。
澤口の声 「この世に生まれて40年。人間ならもう我慢のきく年齢かもしれません。しかし、彼女にとっての40年は、人間の10年程度のものなのです。都会の娯楽や世間にあふれる新しい情報に触れたいと思っても、なんらおかしなことはないはずです。それに、私には解るんです」
●山道(深夜)
豪雨に打たれながら暗い山道を、両眼を輝かせて歩くラゴン。
濡れてまとわり付く前出の服を引き剥がして捨てる……
その無表情さと、無気力な歩き方が、昔のラゴンと重なる……
澤口の声 「人の世界で生きて、しかし人の子として見てもらえない、自分という存在の無意味さが、悔しさが、悲しみが、同じような身の上の私にだけは」
●山沿いの公道(深夜)
初めて山から出るラゴン……
怖れに顔を伏せているその仕草をどう描いても、人間にその内面を伝えるほどのものにはならないだろう。
ぬかるんだ泥の道から、その一歩を舗装されたアスファルトの上に乗せる勇気が、姿をさらす勇気が、我々人間にどれほど伝わるだろう。
●湾沿いの街道(冒頭の)
深夜。しかも雨。誰も通らないひっそりとした町。
それでも、いつ、誰が通ってもおかしくない町。
細い裏道から姿を現すラゴン。
右へ行こうか……
左へ行こうか……
●タクシー内
物凄く疲れている運転手が眠い目を擦る。
擦っている最中にコンビニの前を通り、ラゴンの脇も通過。
運転手は見ていない。
●湾沿いの街道(深夜)
何事もなく通り過ぎていくタクシーを見送るラゴン。
大きく息を吸い、吐く。たぶんそれは、安堵のため息。
右へ歩き始める……と、何かに気付き、上を見る。
見上げているラゴンの肩越しに、遠くのコンビニの明かり……
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ C M ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
●東京湾上空(昼間)
疾駆するガンフェニックス。
●海面
海中から泡や油が浮いてくる箇所がある。
ミサキ女史(オフ)「衝撃から避難完了までは沈まなかったそうです」
マリナ(オフ)「支えてたって事?」
リュウ(オフ)「……だろうな」
●ガンフェニックス・コックピット
リュウが操縦。マリナが後部座席。
サコミズ “(無線音声)澤口博士の計算だと、明日の朝には上陸してもおかしくない”
●GUYS基地・作戦室
ミサキ女史「まさか、本当に原潜を沈めるとは」
サコミズ 「手紙には“暴走”とありましたからね。もう理性は失われているかも」
澤口の声 「彼女はもう、生きる事を捨てたんです。人生を無駄に終えたくない一心で、命がけの暴走に走ったんです」
●海岸道路(夕刻)
フェンス越しに大海を見つめているミライ。
澤口の声 「微量の放射能で巨大化する自分たちの特質を利用して、彼女は人間たちに自身の有りようを訴えようとしているんだと思います」
●深海
原潜にたどり着くラゴン。船体を叩いている。
澤口の声 「託したいのは、彼女の命です。GUYSの皆さんに、彼女を託します」
●海岸道路(夜)
静かに波の音。フェンスの向こうの海は暗い……
ミライ 「戦わずに済む方法があるはずだ……きっと……」
F・O(フェード・アウト)……
●お台場の各地域(朝)
……F・I(フェード・イン)で。
ゆりかもめの改札からあふれてくる人々……
駐車場の前の自家用車の列……
市民たちがお台場に集まってくる。
ごく普通の休日の光景。
上空をガンフェニックスが通過。
●ガンフェニックス・コックピット
イラついているリュウ。
リュウ 「海辺はヤベェかもってニュースで流してねーのかよ?!」
マリナ 「どこって限定できない以上、変に流したら営業妨害でしょ」
リュウ 「はん……津波注意報とかにしちまえばよかったんだ」
●お台場海浜公園
なにも知らず、何も気にせず、平和な人々の波……
●コンサートホール
正面玄関に大きく『お台場ライブ・高校生オーケストラ祭』の横断幕。
大勢の客が列をなして入場中……
●ホール内・大きな控え室
大勢の学生たちが様々な楽器を手に、吹いたり手入れしたり。
その隅で数人が手を休めてテレビを見ている。
テレビ “先日、皆濱町商店街に現れた生物の正体が発表されました。ラゴンです!”
画面にモノクロ写真で、岩根島に出現した際のラゴンが映し出される。
男子A 「なんじゃこりゃ?!」
男子B 「怖ぇ〜!こんなのがその辺を普通に歩いてんのかよ?!」
テレビ “ラゴンは海底原人と呼ばれ、古代より5000メートルもの深海に生息してきた……”
少し離れた場所からやはり手を休めて眺めている女生徒たち。
その中にバイオリンを下ろした三人組がいる。
女子B 「怖ぁ〜ぃ!」
女子A 「でもさ……」
女子C 「カワイイとか言うんじゃないでしょうね?!」
女子A 「違うよ(苦笑)たださぁ……なんで海から上がってきたのかな」
女子C 「マグロが減ったんだよ。それ怒ってんだよ。マグロ!俺のマグロを返せぇ〜って(爆笑)」
女子B 「私たちとおんなじじゃーん!大トロを返せぇ〜〜〜(爆笑)」
二人のおバカを無視してテレビを見つめている女子A……
●お台場海浜公園(昼)
あっちこっちが人の波で覆われている。
大はしゃぎな若いカップル。
スケボーに興じる若者たちと、止めに入っている警備員たち。
芝地でお弁当を広げる家族連れ。
笑う父親。
幸せそうな母親。
屈託の無い笑顔でサンドイッチを頬張る子供たち……
その向こうの海面に……白い航跡が……
海面が上昇して、巨大化したラゴンがゆっくりと姿を現す!!
人々、阿鼻叫喚!!
●ガンフェニックス・コックピット
リュウ 「出やがった!!」
マリナ 「ポイントD‐3です!!」
急降下!!
●GUYS基地・作戦室
サコミズ 「むやみに攻撃はしない事!動向を探るんだ!」
リュウ・マリナ・ジョージ・ミライ“(スピーカー音声)G.I.G!!”
●お台場海浜公園(昼)
ゆっくりと上陸してくるラゴン。
人を踏みつけたり、建物を壊したりはせず、街の状況を見極めて路上をゆっくり進む。
●ガンフェニックス・コックピット
リュウ 「どこへ行こうってんだ……」
●GUYS基地・作戦室
コノミ 「この先は(卓上のモニターでタウンデータを見ながら)ショッピングモール、テーマパーク……あ、友好な宇宙人を探す電波を送ってるのもここなんだぁ……あとは……コンサートホールと」
テッペイ 「!!……コンサートホールだ!!でも今のラゴンに音楽を聞かせちゃいけない!!」
●コンサートホール
ジョージとミライが走ってくる。
ジョージ 「(メモリーディスプレイに)ダメなのかっ?!」
テッペイ “昔、二度目に現れた時、ラゴンは巨大化していて、音楽を聴いて暴れまわったんですっ!!”
ジョージ 「くっそ……(ミライに)俺は中で避難させる!ミライは」
ミライ 「時間稼ぎですねっ!!」
ジョージ 「頼むぜ!(中へ走る)」
ミライ(M)「(構えて)とにかく今は、これしかない!」
ザッ!!とアクション。腕にメビウスブレス!
ミライ 「メビウーーーーーーーーーーース!!」
ファンファーレと共にメビウス登場!!
●コンサートホール前
ラゴンの前に立つメビウス!構える!
驚くラゴン。だが、メビウスを見つめて動かない。
メビウス、どうすべきか迷いつつ、背後のコンサートホールを見る。
ラゴン、メビウスを回避してコンサートホールに近付こうとする。
あわててラゴンの肩をつかむメビウス。
しかし、ラゴンはあらがいも反撃もしない。
立ち止まるラゴン。
その視線の先を見るメビウス……
ラゴンの目はコンサートホールから離れない。
●コンサートホール内
客席も舞台上も騒然!
ジョージ 「逃げて!早く(頭を押さえて)?!」
ミライの声“ジョージさん!”
ジョージ 「(頭に響いた声を聞き取って)ミライか」
ミライの声“お願いがあります”
舞台を見上げるジョージ。走って……駆け上がって……
ジョージ 「みんな待って!!オーケストラのみんな!!待ってくれ!!君っ!!(と女生徒の肩をつかむ)」
引き止められたのはバイオリンを抱えた女子A。ジョージを見返す。
●コンサートホール・外観
ホールの玄関先に立つ大きなラゴン……ゆっくりと正座。
注意しつつも静かに後ろに回るメビウス。
●GUYS基地・作戦室
テッペイ 「いや、しかし、巨大化したラゴンに音楽は!」
リュウ “(スピーカー音声)そうだったかもしれねぇけどよ!ミライがそう言うなら、やってみようじゃねぇか!”
●コンサートホール内
ガランとした客席……
いちばん後ろの、外へ繋がるドアにジョージの姿。外の様子をうかがっている。
舞台上では、学生たちがビクビクしながらも楽譜を広げ、楽器を手にする。
バンドマスターの席にいる女子Aがバイオリンを構える。
彼女も含めて、全員の顔が緊張に引きつっている。
チューニングの音が響きだす……
●コンサートホール前
漏れ出てきたチューニングの音に驚き、目を見開くラゴン。
黙っているメビウス。
●コンサートホール内・舞台上
ようやく腹を括った指揮者が深呼吸。
チューニングが止む……
構える指揮者。
構える学生オーケストラ。
指揮棒が振られる!
●コンサートホール前
バーン!!と壮大な音!!
映画『風と共に去りぬ』の主題曲『タラのテーマ』が奏でられる!
目を閉じて静かに聞き入るラゴン。
黙っているメビウス。
●ガンフェニックス・コックピット
動かずに聞き入っているラゴンと、後ろに立ち尽くしているメビウスが見える。
その機内にも音楽が届いている。
荘厳かつ盛大なオーケストラの音。
●GUYS基地・作戦室
ここでも演奏は鳴り響いている。
テッペイ 「(驚きの表情で)……聴いてる」
モニターを見ているサコミズ、コノミ、テッペイ、そしてミサキ女史。
●コンサートホール・外観
目を閉じたまま、じっと聞き入っているラゴン……
●コンサートホール内・舞台上
高校生たちの恐々とした表情。だがしっかり演奏している。
指揮者も屋根を見たり後ろを見たり落ち着かないが、演奏は続けられ、曲は終盤へ……
●コンサートホール・外観
聞いているラゴン。
●GUYS基地・作戦室
固唾を呑んで見守るサコミズたち……
胸元で手を合わせるミサキ女史……
●コンサートホール内・舞台上
壮大なエンディングが奏でられて……
指揮が停まり、演奏が終わる。
余韻がホールに漂う……
●コンサートホール・外観
じっとしていたラゴンがゆっくりと……目を開く。
いつの間にかカラータイマーがゆっくりと点滅を始めているメビウス……
ジョージの先導で玄関から恐る恐る出てくるオーケストラの高校生たち……見上げる。
●ホール玄関
見上げるとラゴンの大きな影。正座して、両手をついて見下ろしている。
高校生たち、皆一様に驚くが、比較的落ち着いている(そう見せている)。
玄関の横にバスが静かに到着。
そそくさと乗り込んでいく学生たち。
だが……
そんな中で、周りに先を譲ってすぐには乗り込まない女の子が……
女子A 「(バイオリンケースを抱きかかえてラゴンに)……ごめんなさい……いい演奏できなくて」
●ラゴンの顔
驚きの顔。
●ホール玄関
女子A 「ごめんなさい(頭をさげて……)」
バスに乗り込む。
発車するバス。
そのバスがラゴンの手に押さえられる!
生徒たちの悲鳴!!
●コンサートホール・外観
驚くメビウス!ラゴンの横に出て事態を知るが……
ラゴンの手にバスがつかまれているので手出しができない!
●バスの中
女子A 「(窓からラゴンを見上げていて)?!」
窓から見えるラゴンの大きな顔。
その両眼から滂沱の涙。
何か、唇が語っている。
女子A 「みんな静かにしてっ!!静かにっ!お願いっ!!」
数人の生徒たちもラゴンの涙に気付く。
「静かにしてっ!!」「黙れってば!」などの声が口々に飛び、静かになる。
ラゴン 「(女性の声で消え入りそうなつぶやき)素晴らしかった……本当に……ありがとぅ」
生徒たち 「!!……(絶句)」
●コンサートホール前
うずくまっているラゴン。
細かい事態が読めないメビウス。
カラータイマーの点滅が早まっている。
と、バスから両手を離すラゴン。
いきなり、メビウスを突き飛ばす!
突然の凶行に成すすべも無くおっとっとと離れてしまうメビウス。
ラゴン、再びバスを押さえて……
●バスの中
学生たちにニコリと微笑を見せながら拳を握り、腕を振り上げるラゴン……
キッと表情を変え、メビウスの方を振り仰ぐ!
女子A 「?!・!!(ラゴンの真意を理解)だめっ!!」
両腕を広げるメビウスが見える!!
生徒たちも理解!
メビウスを止める意味から大きく腕を振って「だめだ!!」「メビウスっ!!」「撃つなーっ!!」「やめてー!!」などの声が……しかし重なってしまって聞き取れない!!
●コンサートホール前
バスに振り下ろされるラゴンの腕!!
女子A 「(メビウスに)だめーーーーーーーーっ!!」
メビウス、思わず最速でメビュームシュート!!
いつもの押し切る様な光線ではなく、極細で短い光の矢が一瞬でラゴンの胸を貫通!!
衝撃にスローモーションで吹っ飛んでいくラゴン……
●隣の広大な空き地
宇宙へ向けて電波を送信していた大型特殊アンテナ……そのすぐ脇に地響きを立てて倒れるラゴン。
●コンサートホール前
バスから生徒たちの悲鳴と落胆のどよめきが一気にあふれ出る……
その声にバスを見るメビウス。ラゴンを見て……バスを見て……
今いったい何があったのか、自分はどうすべきだったのか、解らないメビウスが呆然と立ち尽くす……
●隣の広大な空き地
ラゴンの脇で、ピピピと送信し続けている特殊アンテナ。
字幕が打たれてゆく……
スーパー [チキュウ ジンルイ ハ ミナサン ヲ カンゲイ シマス]
スーパー [ヘイワ ヲ ノゾム ミナサン ヲ トモ トシテ ムカエマス]
スーパー [カゾク トシテ ムカエマス アンシンシテ オイデクダサイ]
薄く開いたラゴンの眼に、輝きはもう無い……
●GUYS基地・作戦室
落胆を隠せないサコミズ。
うつむいてしまうミサキ女史。
いたたまれず、視線をそらして耐えているコノミとテッペイ。
デスクにある小さな別モニターに事件の取材ビデオが流れている。
コンピニの林さんがカメラに向かってしゃべっている……
林さん 「なんかねぇ、最初見た時はこの辺でボーッと上を見ててねぇ……」
カメラが振れて2階の高さを一望。
その中に洋装店の看板。
『ご婚礼衣装は高松洋装店』の文字。
そしてひときわ大きなウエディングドレスの絵。
コノミ、泣き出してしまう。
●お台場海浜公園・海岸沿い
独り、ポツンと海を見ているミライ。
リュウ、マリナ、ジョージが静かにやってくる……
ミライ 「(顔も向けず)……」
リュウ 「ミライ」
ミライ 「……」
マリナ 「ミライくん……間違ってないからね」
ミライ 「……」
ジョージ 「……(ミライの肩に手)」
ミライ 「……(うつむく)」
●GUYS基地・作戦室
メインモニターがいきなり乱れる。
ハッとなるサコミズたち……
モニターが落ち着き、上品なスーツ姿の人物が映る。
ただし顔は包帯でグルグル巻き……
澤 口 “GUYSの皆さん、ご苦労様でした。一部始終、見せていただいておりました”
ミサキ女史「もしかして」
澤 口 “澤口です。勝手で申し訳ありませんが、ネットを介してシステムに入らせていただきました”
サコミズ 「?……残念な事になってしまって」
澤 口 “仕方ない事と思います……ただ”
●お台場海浜公園・海岸沿い
通信機のモニターを見ているミライたち……
澤 口 “ああするしかなかった理由は、結局、なんだったんでしょうね”
●GUYS基地・作戦室
誰も答えられない……
澤 口 “私は幼少の頃から人々に疎まれてきました。嫌われて、怖がられて、それでも私は、人間が好きです”
リュウの声“あんなにでっかくなっちまったからさ!”
●お台場海浜公園・海岸沿い
通信機に熱弁を振るうリュウ。
リュウ 「あんなでっけぇとそこにいるだけで怖えぇじゃねぇか!元の大きさのままだったら打つ手はあったかも!」
●GUYS基地・作戦室
澤 口 “……なるほど。そうかもしれません”
包帯を解きはじめる澤口博士。
澤 口 “でも、同じ大きさだからといって、状況は変わるんでしょうか”
愕然として声も出ないサコミズたち。
モニターに澤口の素顔。それは、大火傷のケロイドに覆われた、ラゴンの顔。
澤 口 “私の同類が、他にもいないとは限りません。次に勇気を振り絞って姿を現した私たちを見つけたら、皆さんはどうなさいますか……”
おもむろに拳銃を持ち出し、あごの下に!!
サコミズ 「……?!」
ミサキ女史「待って!」
コノミ 「やめて!やめてっ!!」
サコミズ 「澤口さんっ!!」
唐突に画面暗転。
真っ暗な画面におだやかに響く、澤口の声。
「嬉しいな。生まれて始めて、名前で呼ばれました」
■次回予告■
ジョージ 「びえっくしょんっ!」
テッペイ 「はぁっくしょんっ!」
怪 獣 「ぎゃおぇあっくしょん!
日本の青年「びぇっくしょいっ!」
海外の青年「あーちゅぅ!」
女性軍 「黙らっしゃい!!!!!!」
灼熱の恋
サコミズ 「は、は、は、ハック……(飲み込む)」
ご期待下さい。