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<CM>
●東京
進撃を開始するメフィラス星獣。なすすべがないGUYSの面々。
リュウ 「畜生!一発ぶっ放してやらねぇと気がすまねぇ」
ジョージ 「アミーゴ、落ち着け!」
通信機より呼び出し音。
全員、GUYS車に顔を突っ込んで、通信機のモニタを見る。
●モニタ
サコミズ 「スパイナーが衛星軌道から発射された。今から自爆させても地上に影響が出る高度まで落ちてきてしまっている」
●作戦室
頭を抱えてうずくまって震えているトリヤマを尻目に。
サコミズ 「住民の避難勧告を都内全域に拡大した。君たちも避難誘導に加わってくれ」
モニタには、4人の隊員の顔がひしめき合っている。
リュウ 「(通信音声)怪獣を止めないと(どかーん!後方で爆発音)、どっちにしろ住民の避難なんて無理だ!やらせてくれ!」
マリナ 「(通信音声)きゃ!(瓦礫の破片が頭に飛んでくる)そんなこといったって、そんじょそこらの武器はあいつに通じないのよ!」
ジョージ 「(通信音声)俺たち4人程度が避難誘導に加わっても、大して意味はないんじゃ」
サコミズ 「最悪でも、地下のシェルター機能がある建物や地下鉄構内に避難させてくれ!」
●東京
車内から飛び出してくるミライ。
リュウ 「おい、ミライ!」
ミライ 「何とか抑えます!相手が地球人でなければ文句の言いようもないでしょ!」
ミライ、メビウスブレスを出現させる!
●バンクシーン
ミライ 「メビウス!」
叫ぶミライ、光に包まれてウルトラマンメビウス登場!
壮大なファンファーレ。
●東京
見下ろすメビウス、頷く。
リュウ 「(苦笑)都合よく地球人と宇宙人を使い分けやがって。しょうがねぇ、行くか!」
3人、GUYS車に乗り込んで発車していく。
振り返るメビウス。ジャンプ!
メフィラス星獣の眼前に着地。ファイティングポーズ。
怪 獣 「ぎぇあぉー!!!」
突進してくる。受け止めようとするメビウス、しかし長大な角にすくわれて宙を舞う!
メビウス 「うわっ!」
背中から、ずしーん!と落下するメビウス。痛い!
振動で、崩れかけていたビルが1棟、完全に倒壊する。
体を起こしたメビウス、ぎょっとする。怪獣の目が光っている!
光線発射!
すんでのところで身をかわしたメビウスだが、「やばい!」と後方を見る。
光線は遥かかなたの建物を直撃。
●直撃を受けた建物の真下
整然と避難誘導に従っていた人々だったが、突然降ってきた瓦礫に慌てる!
阿鼻叫喚!
マリナ 「地下へ!地下へ入ってください!」
リュウ 「ミライ!頼むぜ」
ジョージ 「あいつもだいぶ戦い慣れてきた、それなのに光線に対応できなかった。(上空に向かって一発、トライガーショットを発射して、コンクリートの塊を粉砕)それだけとんでもない怪獣だってことだ」
リュウ 「ああ。しかしミサイルはどうするんだ!」
●成層圏
赤熱して日本に接近してくるスパイナーミサイル!
●メフィラス宇宙船
いくつものモニタが開き、大混乱の東京を映し出している。
ほくそ笑むメフィラス星人、ヨモツ・フィラス。
既にフィラスの腕から離れ、拘束されている矢的の腕にしがみついているヒロキ。
ヒロキ 「先生、僕は、こんな……とんでもないことを……僕は、地球を壊したかったわけじゃなくて……」
矢 的 「(笑顔で)言っただろう。君は今のままでも、一人の、地球を代表できる立派な地球人だ。ただ、地球人は君一人じゃなかったんだよ。見てご覧、みんな一所懸命に頑張っているだろう?」
●メフィラスのモニタ
(次々と)
避難誘導をするGUYSの面々。
マリナを瓦礫が襲う!
気づくジョージ、瓦礫を狙撃する。破壊!
しかし大きすぎた!破片の一つがそのまま落下してくる!
リュウ、マリナを突き飛ばす。
右足にコンクリート片が!足を痛めるリュウ、苦悶の表情。
怪獣に向かっていくメビウス。角をしっかり捕まえる。
押し続ける怪獣。押されていくメビウス。足が宙に浮く。また投げ飛ばされそうになり、必死に堪える!
地下に逃げ込んだ人々の恐怖の表情。怒り。焦り。あらゆるマイナスの感情がほとばしる。
以上のカットに、泣きそうなヒロキの表情と、メフィラスの嘲笑がオーバーラップする。
●メフィラス宇宙船
ヒロキ 「僕のせいだ。僕がみんなを……!僕なんかのせいで!」
矢 的 「そうだな。みんなを苦しめてしまったのは、残念ながら君が発端だった。でもね、メビウスもGUYSのみんなも、君を責めているわけじゃない。さっきも言っただろう、彼らと僕らの使命はこの星を守ることだ。そう、君は地球を危機に陥れる力があった。ということは、地球を救うことだって出来るんじゃないかな」
ヒロキ 「僕に……?」
矢 的 「人間は、弱い。過ちを犯すことだってある。君はまだ若いからなおさらだ。でも、その過ちを正し、反省し、乗り越えることだって出来る。そうやって人間は強く成長していくんだ。だから人間は素晴らしいんだよ」
メフィラス「何をうだうだしゃべっている!ヒロキ君、どうだね。君を苦しめた地球が破壊されていくよ。一緒に楽しもうじゃないか」
ヒロキ、思いつめた表情で「体育座り」をしている。怯えた目に、徐々に力が篭ってくる。
矢 的 「君は一人じゃなかったはずだ。思い出してみよう」
●回想
ヒロキの家。
夕食。食卓を囲む家族、両親とヒロキ。
母 「どうしたの。学校で何かあったの?」
父 「困ったことがあるなら相談してみろ。一人で抱え込んでたって何にもならんのだぞ」
ヒロキ 「うるさいな!なんでもないよ」
母 「まさか、いじめられてたりとか」
ヒロキ 「そんなんじゃないよ」
父 「もうすぐ受験生になるんだぞ、もっとしっかり頑張らんでどうする」
ヒロキ 「頑張ってるよっ!父さんはそれでもまだ足りないって言うの!何も知らないくせに!」
出て行くヒロキ。
母 「ちょっと、ヒロキ!……最近、少し変なのよね……」
父 「神経質というか、感じすぎるというか……難しいものだな……」
●回想
修学旅行
ヒロキは班のメンバーと離れて一人で歩いている。
「班長」のダイスケの肩越しに、寂しく一人で歩くヒロキ。
「旅のしおり」を、見ている。
ノブヒコ 「ヒロキ?」
ヒロキ 「……?」
同じ班の少年、ノブヒコが話しかける。
ヒロキ 「……何?」
ノブヒコ 「遅れてるぞ、早く行こうぜ」
ヒロキ 「あっ……(喜色を浮かべる)」
ダイスケ 「おい!ノブヒコ」
ノブヒコ 「おう」
ダイスケ 「ほっとけよ、そんな愚図」
ノブヒコ 「ってお前さ、班長だろうが!」
ヒロキ 「……行ってよ」
ノブヒコ 「あぁん?何言って」
ヒロキ 「僕と付き合うと、君も巻き添え食うから」
ノブヒコ 「……おい!」
ヒロキ、逃げ出す。
ノブヒコ、追おうとするが、ダイスケや班の面々に囲まれて行ってしまう。
●メフィラス宇宙船
立ち上がるヒロキ。肩を抱こうとするメフィラス。
モニタの一つに、桜ヶ丘中学の生徒達が写る!
矢 的 「みんな!」
ヒロキ 「!!!」
ケンジも、ダイスケも、マスミも、ノブヒコも、天井からいつ瓦礫が落ちてくるかと気が気じゃなく、頭を抱えている。
メフィラス、ヒロキの肩を抱く。
メフィラス「どうだね、にっくき連中があんなに苦しんでいるぞ、満足だろう」
ヒロキ 「やめて!」
メフィラスの手を跳ね除ける。
ヒロキ 「フィラスさん、ごめん、僕間違ってた。あなたに地球をあげるって言ったの、取り消します!」
メフィラス「何だと!」
ヒロキ 「ひぃ!」
恐れおののくヒロキ。
矢 的 「そういうことだメフィラス星人。君が地球を統治しようとする根拠はこれで崩れた。攻撃を中止しろ!」
メフィラス「今更、そんなことが認められるか!ウルト……」
矢 的 「(遮って)ヒロキはヒロキの方法で地球を守った、私も地球人として、地球を守ってみせる!……よく言ったぞ、ヒロキ」
メフィラス「そんな格好でよく言えたものだ!」
メフィラス、拘束されている矢的の顔を殴る!
矢 的 「ぐわ!」
ヒロキ 「先生!」
メフィラス「これが無くては(ブライトスティックを取り出す)虫けら同然の力しか出せない貴様に何が出来るというんだ」
女性の声 「これがあればいいのね」
メフィラスの肩越しに人影。
銀色の腕がメフィラスを突き飛ばすと、ブライトスティックを奪う!その手から、顔にカメラがパン・アップ。
等身大のユリアン!……だが一瞬で星涼子の姿に戻る。
ヒロキ 「星先生!?(きょとん)」
星 「ヒロキくん、探したわ」
ヒロキ 「ってどこから」
星 「(無視して)さて、次は校長先生ね」
チャーミングにウィンクすると、手から光線を発射する星涼子。
矢的の拘束が解かれる。涼子からブライトスティックを受け取る矢的。
矢 的 「(小声で)全く。その姿のときは人間として行動するようにって言ってるだろう!(苦笑)」
星 「耳にタコ!時と場合にもよるわよ」
矢 的 「すぐヒロキを外へ。それから、あの"新人"に連絡してやってくれ」
星 「了解!」
メフィラス「待て!」
メフィラスが涼子に飛び掛るが、一瞬早くテレポーテーションしてヒロキごと消えてしまう。
●東京
地鳴りがする。近くで怪獣とメビウスが戦っている。
出現する、涼子とヒロキ。
ヒロキ 「……!?!?!?どうなってるの!?先生、一体……」
星 「気にしない、気にしない(笑)。メビウスくん、ヒロキくんは保護したわ。心置きなく戦いなさい!」
腕のブレスレットを上空にかざすと、眩い光が一閃!空に上っていく。
眩しさにヒロキは目をそらす。
黒い煙が立ち上る空に、ウルトラサインが輝く!
●東京タワー前
怪獣の両肩を押さえつけているメビウス。しかし左肩に角がのしかかり、じわじわと傷つけ始めている。
苦しい!
カラータイマーが点滅を始める。
そこにフラッシュのように閃光が輝く。
空を見るメビウス。
ウルトラサインを確認!
(音楽、ここで主題歌がイントロから流れ始める)
メビウス 「いいいいやぁああああっ!」
突然、力を漲らせて、怪獣をひっくり返すメビウス!殴る!蹴る!今まで防戦一方だったフラストレーションを一気に晴らすかのような暴れ方で、メフィラス星獣を追い込んでいく。
●地上
マリナ 「いいぞミライくん!」
ジョージ 「アミーゴ!俺たちの出番は無いかもな」
リュウ 「冗談じゃない!あれを見ろ!」
リュウの指差す方向に、とうとうスパイナーミサイルが見えてくる!
ジョージ 「一番厄介なのが残ってやがった!」
●戦場
ミサイルに気づくメビウス。攻撃の手を止め、ミサイルに目をやる。
飛び立とうとするメビウスのわき腹に、怪獣の角が直撃!
メビウス 「ぐわ!」
跳ね飛ばされるメビウス。その上にのしかかって、マウントポジションで角を突きかけてくるメフィラス星獣。
●地上
リュウ 「ミライ!」
ジョージ 「ミサイルは俺たちが何とかしなきゃいけないようだな」
マリナ 「隊長!」
●作戦室
トリヤマの頭の上で、ぽこぽこ頭を殴っているリムエレキング。時々電撃も入っちゃうから補佐官がガイコツに見えちゃったりもする。
トリヤマ 「もう勘弁してくれー!!!」
サコミズ 「うん、その作戦で行こう。メテオール、解禁!」
その瞬間、リムエレキングも姿を消す。
コノミ 「あれ?リム?」
トリヤマ 「た、助かったぁ」
口から煙を吹く(ドリフ風味)
●地上
リュウ 「了解!」
マリナ 「第一弾、私が行くわ!」
一歩前に出て、データカプセルをメモリーディスプレイに装填するマリナ。
構える!
●戦場
何とか怪獣を振り払うメビウス、しかしもうミサイルは目前!
手を伸ばす!その足に食いつく怪獣!
ミサイル落下!
と、その瞬間、
「Realize!」
の声と共に現れたのは、マケットミクラス!
(カットインで作戦室、
コノミ「やった!ミクラス!」)
地面に衝突直前で、スパイナーミサイルを受け止める!
だがミサイルのエンジンは火を噴いている、ミクラスが押されていく!
必死に踏ん張る!
●作戦室
コノミ 「ミクラス!頑張って」
サコミズ 「大丈夫、まだ続きがあるよ」
●地上
リュウ 「よし、いいぞ。ミクラス、まだ落とすなよ」
マリナ 「下手に振動を与えると、ドカン、だからね。頼んだわよジョージ」
ジョージ 「任せとけ」
メテオール・ショットを慎重に構えるジョージ。
スコープには、ぷるぷる震えながら懸命な表情でミサイルを支えているミクラス。
(漫画チックな汗をかいている描写)
ジョージ 「行け!」
メテオール・ショット、発射!
●ミサイル
今までに無い、小さな声で、
「りあらいじゅ。」
ミサイルの弾頭部に、ちょこんと現れたのは、リムエレキング!
(カットインで作戦室
コノミ「ええええええ!リム、そっち!?」
微笑むサコミズ。)
リムが出現したのは、正にスパイナー弾頭の真上。
電撃で足元の装甲を一部焼き切るリム。
そこに現れるごちゃごちゃした配線。
●作戦室
ジョージ 「(モニタからの通信音声)テッペイ!配線解るか!?」
テッペイ 「リムから送信されてくる映像で見えてます。ここ、コントロールボックスのジャスト真上です!ジョージさん、ナイスコントロール!」
サコミズ 「テッペイ、リムに指示を出して、ミサイルの機能を止めるんだ」
テッペイ 「G.I.G!……リム、その一つ隣の、いや違う、それじゃない、右の基盤だ、そう、そこの左から3つ目……」
●ミサイル
こっちも漫画的汗をかきながら、配線を読んでいるリム。
支えているミクラスも必死。
(カットイン、地上、作戦室
一同、固唾を呑んで見守っている。)
テッペイの声「それだ!やれ、リム!」
リム、口から一撃必殺の電撃を放つ!
ばちっ!
ミサイルのエンジンから噴煙が消える。
ふう、と息をつくミクラス、危うくミサイルを落としかけて慌てて持ち上げる。
●作戦室
テッペイ 「よしリム!次はその隣の……いや、そのもう一つ奥の奴だ」
●ミサイル
リム、漫画汗が最大級。
トドメの一発の電撃を放つ!
バチバチ!電流火花が体を走る!
●地上
思わず頭を抱えるマリナ……
しかし、何も起こらない!
マリナ 「やった!」
リュウ 「起爆装置、外れたんだな!」
●作戦室
コノミ 「やった――!リムえらい!ミクラスすごい!」
飛び跳ねるコノミ。
安堵のあまり腰を抜かすトリヤマ。
クリアファイルで仰いであげているマル。
●東京
爆発の危険が無くなったスパイナーミサイルを、えっほえっほと運び去っていくミクラス。
見届けたメビウス、勇躍立ち上がる!
怪獣の角をつかみ、脇の下に抱え上げる。
傷ついた肩が痛むが、更に力をこめる!
バックドロップ!
怪獣を投げ飛ばす。更に角をつかみ、ひねりあげる!
ぼくっ!
鈍い音を立てて、角が折れる。
折れた面にはミラーコーティングは無く、またボディのような硬さは無い!
(カットイン
リュウ「そこだ!ミライ!」)
メビウス、メビュームシュートの構え!メビウスブレスを起動し、頭上に∞の形に光を集中させて、
(カットイン、メビウス主観
もがく怪獣の、傷口を追い続ける目線。)
メビュームシュート、発射!
的確に、角を折った傷口を直撃!
そこから体内に侵入したメビュームシュートのエネルギーは、硬い装甲の内側で反射を繰り返す!
内側からの衝撃に、ぼこぼこ不規則に体を突き上げられる怪獣!そして遂に、装甲の継ぎ目から弾け飛ぶように爆発四散して果てる!
悠然と仁王立ちのメビウス!
●メフィラス宇宙船
メフィラス「おのれ、ウルトラマンどもめ。こうなったら船団と合流するまでもない、私が!」
メフィラス、巨大化すべくポーズをとる!全身が光に包まれる!
しかし、巨大化は出来ない。
メフィラスの肩を押さえつけているのは……
ウルトラマン80!
等身大の姿である。
80 「止せ、メフィラス星全権大使。貴様は負けたんだ、地球人の少年に。それも、貴様が挑んだ戦い方でだ。素直に地球を去れ。これ以上、メフィラス星が暴力に訴えるのであれば、今度は宇宙警備隊員としての私が容赦しない」
にらみ合うメフィラスと80。
沈黙。
……
メフィラス「仕方が無い。野蛮な武力行使は望むところではない。だが私たちによる統治を望む地球人が確実にいることは解った。大きな収穫だ。さらばだウルトラマン」
消えていくメフィラス。
と同時に宇宙船も消え去り、ウルトラマン80は草原の真っ只中に取り残される。
●東京
星先生が、避難していた生徒のもとに駆け寄る。
星 「みんなー!大丈夫だった?」
生 徒 「先生!」
その背後に、矢的の姿。そして、申し訳無さそうにヒロキ。
ヒロキ 「校長先生……」
矢 的 「胸を張っていくんだ。君は、地球を救ったんだよ」
ヒロキ 「はい!」
星先生の周りにいた生徒の中でも何人か、ヒロキの姿を認めた者がいる。
怪訝な顔をするもの、無視するものもいる。
しかし、
ノブヒコ 「ヒロキ!」
ヒロキ 「……やぁ」
ノブヒコ 「そっか。無事だったか」
ヒロキ 「……ごめん、いや、ありがとう」
ノブヒコ 「え?何?」
ヒロキ 「心配、してくれて。」
ノブヒコ 「心配しなきゃいけないんだけどさ、正直、さっきまでそれどころじゃなかったんだ(舌を出して笑う)」
ヒロキ 「……ふふっ」
そんな二人を、ケンジやダイスケ、マスミらは苦々しい表情で見ているが、(ヒロキが想像した以上に)多くの生徒が笑顔で見つめている。
その向こうには、保護者たち。
心配そうな顔、泣きそうな顔、笑顔、何組かは我が子を抱きしめている。
その中に、ヒロキの両親の姿が見える。
泣き出してしまって顔を覆っている母、その肩を抱く父は笑顔。
ヒロキ、笑顔。
ヒロキ 「みんな、地球人、か」
見つめる矢的。
目の端には、凱旋し浮上していくガンフェニックスの機体が見えている。
矢 的 「後輩。互いに一所懸命、この星を守ろう」
ガンフェニックスに小さく手を振る矢的。
●ガンフェニックス・コックピット
リュウの後部座席に座っているミライ。
眼下に、ごく小さく矢的の姿が見えている。
敬礼するミライ。
小さくなっていく矢的の姿。
浮上していくガンフェニックス。
遠くなって、
空に消える
メビナビ!
ウルトラマン80は、1980年に地球に来たウルトラの戦士だ。
人間のマイナスの心が怪獣を呼ぶと知った80は、中学校の先生になって、子供たちを導いて怪獣から救おうとしたんだよ!
■次回予告■
リュウ 「まさか、ユタカ先輩?」
マサヤ 「俺もいるぜ?」
リュウ 「マサヤ先輩までっ!」
謎の声 「メテオール・解禁」
ユタカ 「マニューバモード起動、ブリンガー・ファン!」
バルタン 「フォッフォッフォッフォッ……」
『悪魔の再来』
リュウ 「メビウスーーーーーーーーーーっ!」
ご期待下さい。
NEXT