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当企画『ウル博オリジナル版・ウルトラマンメビウス』は、円谷プロ作品「ウルトラマンメビウス」の番外編として執筆されております。
そして今回のお話は、第31話「仲間達の想い」以降、つまり『ミライ=メビウス』である事を、GUYSの仲間たちが知った後の物語となっております……
ナレーション(以下、「N」と略記)「今からちょうど40年前。地球は、怪獣や侵略者の脅威に晒されていた。
人々の笑顔が奪われそうになったとき、はるか遠く、光の国から彼らはやってきた。ウルトラ兄弟と呼ばれる、頼もしいヒーロー達が。
そして今、ウルトラの父は、一人の若き勇者を地球へと送った。

その名は……」

画面、一旦暗転。

N    「再び怪獣頻出期に入った地球。誰もが愛する青い星を守るのは、ウルトラマンメビウスだけではない。そう、我らがヒーロー、CREW GUYS!」
颯爽と画面に現れるGUYSの面々(静止画)。
N    「しかしこの組織は一朝一夕に出来上がったものではない。GUYSの成立には、40年に渡る地球防衛の歴史があった」
画面は、故・ムラマツキャップを中心に、ハヤタ・アラシ・イデ・フジアキコ隊員が居並ぶ、やや色あせた静止画に。
N    「頻出する怪獣に最初に立ち向かった防衛組織、それが彼ら、科学特捜隊である。彼らの活躍は、ドキュメントSSSP(スリーエスピー)に記録されている」
続いて画面は、故・キリヤマ隊長とフルハシ・ソガ・アマギ・アンヌ、そしてモロボシ・ダンに。
N    「宇宙の侵略者達に対抗するため結成された地球防衛軍の精鋭、ウルトラ警備隊。ドキュメントUGにその勇姿が残されている」
更に画面は、故・加藤隊長、岸田・南・上野・丘・郷秀樹の画面に。数秒後(以下のナレーションは粛々と続いている)、隊長が故・伊吹隊長に代わった時代のものに入れ替わる。
N    「東京湾岸に居を構える怪獣攻撃隊、MAT。」
竜隊長が、北斗星司、南夕子らに囲まれた写真。
N    「異次元人ヤプールにより送り込まれた超獣と戦った、TAC。」
今は亡き朝比奈隊長、新垣副隊長、そして東光太郎ら隊員の面々。
N    「ウルトラマンをも倒した凶悪怪獣と真っ向勝負を挑んだ、ZATの勇者達」
ダン隊長とおおとりゲンが夕陽を背にしている。
N    「再び地球防衛の任務に就いたモロボシ・ダンと共に、命がけで戦ったMAC。」
オオヤマキャップ、イトウチーフ、矢的猛らがオレンジとシルバーの制服を身にまとっている。
N    「人間のマイナスの感情が生み出す怪獣と戦ったUGM。」
画面は、抜けるような青空に。
カメラが下りてくると、近未来的な建物が。
N    「これら歴代の防衛組織の活躍をたたえ、現代に、また未来に語り継ぐために、いまここに『地球防衛歴史資料館』、愛称『GUYS MUSEUM』が開設され、」

● ミュージアムの内部
一般来館者、そして修学旅行や社会科見学で訪れている学生服の若者が、わいわいがやがやと展示物を見て回っている。
N    「本日、一般公開が開始された」
画面は細かいカット割りで展示物を紹介していく。
マットアローなど各防衛チームのメカニックのミニチュア模型。
ウルトラホーク1号の分離合体のメカニズムを解説するCG。
ゼットンにより壊滅した科学特捜隊基地の本物の破片(ある特殊な物質が加えてある鉄骨)
などなど。
見入る見学者、それを満足げに眺めるトリヤマ補佐官、マル補佐官秘書。
トリヤマ 「どうだねマルぅ。この盛況ぶりは、んんんぅ!?(得意げ)」
マル   「ええ、さすがですねぇ(小声で)って補佐官ってミュージアムの仕事って何かしてたっけ?
トリヤマ 「……何か言ったか」
マ ル  「いぃええ!なぁにもっ」
そこに、中学生の一団が。
先頭には、40代と思しき女性教師が引率している。
あとに、整然と並んで……いるとは言いがたい、かなり自由な雰囲気の生徒達がばらばらと続く。
並ぶことよりも、展示物に対する興味の方が上回るらしい。
     「すげぇ、30何年も前に飛行機が分離合体してたんだ」
     「てか穴あいた羽で空飛ぶって凄くね?」
     「こういうのをメテオールっつぅんだろ!?」

教 師  「は〜い、桜ヶ丘中学2年C組!出席番号順に整列する〜!」
防衛メカの部屋を出たロビーで生徒を並ばせているその女性の顔にカメラがアップ。
以前、UGMに在籍していた、星涼子。またの名を、ウルトラの星の王女「ユリアン」その人である。
(UGM時代の写真をフラッシュ)
一人、星先生の号令に従わず、というより夢中になりすぎて、いつまでもシルバーガルの分離合体模型を見つめている生徒がいる。今回のストーリーの中心となる少年、「ヒロキ」。
ケンジ  「おい、いつまで見てんだよ!」
一人の男子生徒が、ヒロキの後頭部をひっぱたいてからかう。
おどおどしながら、慌てて整列しつつあるC組の列に向かうヒロキ。
ケンジ  「しっかし凄かったよな。GUYSもこの技術がありゃ、怪獣なんかどんどんぶっ殺せるよな」
答えるのは一人の同級生の女子中学生。
マスミ  「何を言ってるのよ。折角、世界が軍縮の方向に向かってたのに、こんなに軍備拡張するなんてGUYSは非常識だわ」
ケンジ  「何だと!てめぇ怪獣の肩持つつもりかよ」
マスミ  「怪獣を見たら何でも殺してしまおうというのは野蛮よ」
マスミにつかみかかろうとするケンジ。
どうしようもなくおどおどしているヒロキ。
星先生  「あなた達、ちょっ……」
     「まぁまぁ。地球防衛の施設で喧嘩しちゃまずいだろう、ん?」
止めに入る星先生を制し、仲裁に入った初老の男性は、
星先生  「こ、校長先生!?」
地球に帰還後、教職に戻って校長に昇進していた、ウルトラマン80こと矢的猛先生! (UGM時代の写真と、変身後の写真をフラッシュし、現在の映像とオーバーラップ)




ヒビノ ミライ



アイハラ リュウ



カザマ マリナ
イカルガ ジョージ



アマガイ コノミ
クゼ テッペイ



サコミズ シンゴ



ミサキ ユキ



トリヤマ補佐官
マル補佐官秘書



クボ ヒロキ



ケンジ
マスミ
ダイスケ
ノブヒコ



ヒロキの父
ヒロキの母



GUYS首脳陣

科学特捜隊
ウルトラ警備隊
MAT
TAC
ZAT
MAC
UGM
歴代隊員(回想)



(協力)桜ヶ丘中学校の生徒・PTAの皆さん
(協力)GUYS MUSEUMの皆さん




星 涼子





矢的 猛




脚本/Tommy



悪質宇宙人
メフィラス星人
メフィラス星獣
登場

<CM>

●ミュージアム館内
星    「エイ……いや、校長先生!いらっしゃってたんですか」
矢 的  「(小声で微笑しつつ)そりゃ先輩達や、なんたって自分が展示されてるんだよ。見ておきたいじゃない」
星    「(苦笑)……」
そんな二人を横目に、タカ派のケンジと反戦主義者のマスミ。
ケンジ  「お前は怪獣に家を踏み潰されたことねぇから、呑気な事が言えるんだよ!」
マスミ  「ちょっと前まで、核拡散防止とか軍縮だって言ってて、唯一の被爆国である日本が、あんな破壊力のある兵器持ってるのって、矛盾してると思わない!?いつ、その兵器で第三次世界大戦が起こるか解らないのよ!」
ケンジはマスミの長口舌をちゃんと聞いてない(演出的にも正確にマスミが何と言っているかはっきり聞き取れなくてもいい)。
ケンジ  「んなややこしいことはどーだっていいんだよ!怪獣はたたっ殺せば……」
矢 的  「(唐突に)熊ってさ」
ケンジ・マスミ「……はぁっ!?」
矢 的  「熊って、最近よく出てきて、人を襲う事件が起きてるよね。ケンジ、熊は人間を襲うからって絶滅させていいって、そう思うか?」
ケンジ  「いや、……それとこれとは……」
矢 的  「違うかい?そもそも、熊って何故、人間のいるところに出てくるか考えたことあるか?出てきたら鉄砲で撃たれることは熊だって知ってるんだよ。怪獣だって、出てくればGUYSに攻撃されるのは知ってるんじゃないかな。それでも出てくるのにはわけがあると思うだろ?」
ケンジ  「……」
矢 的  「パンドラという怪獣は、(といいつつ、『ドキュメントZAT』に展示されている親子怪獣・パンドラとチンペのパネルの前に移動)子供を人間に殺されたから、怒って出てきたんだ。いわば被害者だ。それでもただただ怪獣を殺せというのは、ちょっと飛躍しすぎだな」
ケンジ、黙り込む。マスミ、得たりとほくそ笑む。

●館内、別角度
柱の陰で、生徒達と矢的校長のやりとりを見つめているトリヤマ補佐官。
トリヤマ 「誰なんだ彼は。ここの学芸員か何かか」
マ ル  「学校の先生みたいですねぇ。残念ですね補佐官。出番持ってかれたみたいで」
トリヤマ 「いらんことは言わんでいい!!!」

●館内
矢的と向き合うケンジ。
ケンジ  「でもさ校長先生。この辺の(展示品の写真パネルを次々と指差す)宇宙人は?地球侵略の為に来てる連中は、やっつけるのは当たり前じゃん」
マスミ  「それこそ宇宙戦争じゃないの……」
ケンジ  「やかましい!ほら、コイツ見ろよ!」
ケンジ、『ドキュメントUG』に移動し、キュラソ星人のパネルを指差す。
ケンジ  「連続殺人犯、宇宙囚人303号、キュラソ星人。普通、人間だってこれだけのことしたら死刑だろ!」
矢 的  「うん、そうだな。囚人303号がやったことは許されない暴挙だ」
この辺りになると、折角整列した列が乱れ、生徒達が矢的校長とケンジ、マスミのやり取りに注目している。
矢 的  「でも知ってるかい?キュラソ星と地球の間には平和条約が締結されて国交があるってこと」
ケンジ  「えっ!?」
生徒の多くが驚きの声を上げる。
矢 的  「星先生。歴史の授業はまだ、宇宙外交史にまで進んでないんだね」
星    「校長。そこ、3年生で習うところですよ」
矢 的  「あ、それじゃ仕方ないか」
振り向いて、
矢 的  「だからさマスミ、必ずしも宇宙戦争が起こるってわけじゃないってことさ」
不得要領な顔をするマスミ。
矢 的  「折角だから、みんな聞いてくれ。科学特捜隊からCREW GUYSに至る防衛隊の使命は、怪獣や宇宙人を攻撃することじゃない。この星を、平和を『守る』ことが、彼らの、そして我らの使命なんだ」
ケンジ  「我ら?僕たちに怪獣が退治できるっていうんですか?」
半ば嘲笑に近い表情。
矢 的  「その通りさ」
ケンジ  「それじゃ……こいつも!?」
ケンジ、恐る恐る聞いていたヒロキを引っ張ってつれてくる。
ヒロキ  「い、いや、僕なんて……」
マスミ  「ケンジ、サンプルが極端よ(冷笑)」
矢 的  「出来るとも。ヒロキだって地球人じゃないか」
ヒロキ  「そんな……僕なんか」
謎の声  「それでは、君が握ってみるか?地球の未来を」
声は、ヒロキと矢的にしか聞こえない。
ヒロキ  「(きょろきょろしながら)だ、誰?」
矢 的  「これは……」
微笑を絶やさなかった矢的の表情が、途端に険しいものになる。
矢 的  「涼子、この声は」
星    「はい?何も聞こえ……先生!?」
矢 的  「うわっ!」
突然、激しい光が!そこにいた者全てが、目が眩んでしまう。
ドキュメント・SSSP(科学特捜隊)が倒した怪獣のコーナーに展示されているメフィラス星人の写真パネルの目が、強烈に光り輝いている。
謎の声  「さぁ、おいで。この星の未来を決める聖地へ」
光が収まり、桜ヶ丘中学の面々が伏せていた目を開けると、
マスミ  「先生!ヒロキくんがいません!」
星    「校長!矢的先生!」
ヒロキと矢的猛の二人が、その場から忽然と消え去っている。

●GUYS作戦室
ドアが開き、サコミズ隊長とミサキ総監代行が入ってくる。
(不謹慎ながら)くつろいでいた隊員たちに緊張が走ったのは、ミサキ女史に笑顔が無かったから。
ミサキ  「トリヤマ補佐官、マル秘書官からの報告です」
テッペイ 「まさか、またとんでもないものぶっ壊したんじゃ」
ジョージ 「巨大えべっさんが出てくるんじゃないだろうな!」
(カットイン・コダイゴンジアザー。「商売繁盛!」)

ジョージ、磨いていたメテオール・ショットを構えて立ち上がる。
ミサキ  「いえ、見学者が二人、失踪したんです」
リュウ  「何だよ、迷子かよ、つまんねぇ」
サコミズ 「いや……補佐官や大勢の中学生たちの目の前で、光の中に姿を消したそうだ」
ミライ  「それって、あの時のリュウさんみたいに……」
(カットイン・空を割って出現した一角超獣バキシムに吸い込まれるリュウ)
リュウ  「(ミライの背中をひっぱたいて)つまんねぇこと思い出させるんじゃねぇよ!」
ミライ  「痛っ!」
コノミ  「それじゃ、ヤプールがまた」
テッペイ 「それはありえないよ、フジサワ教授のおかげで、もうヤプールは次元を超えられない」
サコミズ 「テッペイ、コノミちゃん。全ての可能性を考えておこう。過去の怪獣や事件との照会と、現場の次元の歪みの検証。ジョージとマリナはガンフェニックスで上空から、ミライとリュウは地上からミュージアムを警戒、消えた二人を捜索する」
ミライ  「それで、いなくなったというのは」
サコミズ 「都立桜ヶ丘中学校2年C組の生徒、クボ・ヒロキくんと、校長の矢的猛先生だ」
ミライ  「(!)」
サコミズ 「(ミライの驚きを目で制し)GUYS,Sally Go!」
一 同  「G.I.G!」
一同、作戦室を飛び出していく。
ミライはやや遅れて、それでも決然と出発していく。

●バンクシーン
ガンフェニックスの発進シーン。
またGUYS専用車両も発車していく。

●特殊車両内
運転しているのはリュウ。助手席にミライ。
リュウ  「ミライ、何かあんのか」
ミライ  「……えっ?」
リュウ  「わかんねぇ俺だと思うか?さっきのお前の様子」
(カットイン、先ほどの作戦室。「矢的猛」の名前に驚くミライ)
リュウ  「何か知ってるんだな?」
ミライ  「……矢的さんというのは……ウルトラマンです」
リュウ  「何だと!そんなに何人もウルトラマンが来てんのかよ」
ミライ  「光の国に帰っていると聞いていたんですが。しかし80……矢的さんが抵抗できずに拉致されるなんて、一体」
リュウ  「ウルトラマンが抵抗できなかった……どんな野郎なんだ、黒幕は……」

●暗闇
意識を取り戻すヒロキ。
ヒロキ  「……(呆然としているが、徐々に意識がはっきりしてくる)ここは……」
周囲は真っ暗(画面でも、放送コードギリギリまで暗くする)。
そこに、無重力状態でふらふら浮かされているヒロキ。
ヒロキ  「(だんだんパニックに)だ、出して!これ何!?何で浮いてるわけ?……うわっ」
不用意に腕をばたつかせたため、無重力であるが故にその反動であらぬ方向へ吹っ飛んでいくヒロキ。
ヒロキ  「助けてぇ!」
突如、目に見えない壁にぶつかって体が止まる。
ヒロキ  「わわ!」
はぁ、はぁ、はぁ……

ヒロキの呼吸音だけが響く。
謎の声  「目が覚めたかね、地球人の少年。ヒロキ君といったかな」
ヒロキ  「その声は、さっきの……」
暗闇にぼんやり、一人の人影の映像が浮かび上がる。
画面は、先ほどよりはやや明るくなるが、ヒロキの姿が何とか確認できる程度で、あくまで暗く。
人影は、その闇に半ばまぎれそうな黒いボディ。
ヒロキ  「あっ!」
ヒロキの記憶がフラッシュバックしてカットイン。

(C.I.)拉致される寸前に彼が見ていたのは、ドキュメントSSSPのメフィラス星人の写真パネルだった。その青い目が眩い光を発すると、ヒロキが吸い込まれていく。彼にしがみついた矢的校長も、一緒に吸い込まれ、メフィラス星人の目の中に消えていく。
ヒロキ  「展示してあった!確かメフィラス星人……」
謎の声(以降、『メフィラス』と表記)「我が名はヨモツ・フィラス。そう、メフィラスの母星からやってきた」

●メフィラス宇宙船内
地球のものとは明らかに異なる、スイッチもボタンもついていないメカニズムの前に、メフィラス星人が立っている。
メフィラスが手をかざすと、スクリーンのようにぼんやりした幕が空中に現れ、暗闇に浮かぶヒロキの姿が映し出される。
     「ヒロキ!」
叫んだのは、メフィラスの後方にいる人物。
メフィラスなめでその人物が写り、ピントがその人物に合うと、それは矢的先生。
椅子状のものに縛られている。
メフィラス「今回は邪魔させんぞ、ウルトラマン。言った筈だ、必ず来ると」
言いながら振りかえるメフィラス。矢的がウルトラマン80に変身するためのアイテム、ブライトスティックはメフィラスの手の中。くるくると弄んでいる。
矢 的  「何を企んでいる……」
メフィラス「いま、私が話しているのは地球人だ。貴様ではない」
メフィラス、スクリーンに再び向かう。その向こうには、暗黒のカプセル。その中にヒロキが浮かんでいる。

●暗闇
カプセルの中のヒロキ。
混乱して正気ではない。
ヒロキ  「出して!ここから出して!」
暗闇の中に、メフィラス星人の顔が再び浮かび上がる。
メフィラス「先ほどの話を聞かせてもらったよ。君は、地球の未来を変えてみたい。そうだな?」
ヒロキ  「メフィラス星人!お願い、助けて!何でもするから!」
メフィラス「互いに、名前で呼ぼうではないか。私も君のことを『地球人』ではなくヒロキと呼んでいる。我が名はヨモツ・フィラス。先ほど言った筈だが」
ヒロキ  「フィラス……」
メフィラス「そう。どうだねヒロキ。君は彼らに馬鹿にされる言われは無い。君の力で、地球の未来を開くことが出来るのだよ」
ヒロキ  「どういうこと?」
メフィラス「一言、でいいのだ。『地球をあなたにあげます』と、そう私に言ってほしい。そうすれば君は自由の身だ。その上、地球の救世主になれるんだよ」
ヒロキ  「そ、そんなとんでもないこと、僕には……」

●宇宙船内
矢 的  「無駄だメフィラス。ハヤタさんとの戦いを忘れたか。(嘲笑するかのように)地球人が、地球を君に売り渡すものか」
メフィラス「(嘲笑を返す)ウルトラマン80。君は地球人を買いかぶっている。地球人幼生の飼育を通して、地球の未来をコントロールしようと考えているようだが、幼生体とはいえこの連中の精神状態は非常に複雑で、もろいものだ。証明して見せよう」
メフィラス、スクリーンに向かい、再びメカニズムに手をかざす。不気味にメカニズムが光り始める。

●カプセル内
メフィラス「何が変わるというわけではない。ただ星の名前が『第35メフィラス星』に変わるだけだ」
ヒロキ  「そ、そんなことしたら、僕らはみんな奴隷とかになって」
メフィラス「はーっはっはっは!そんな野蛮なことを心配する必要はない。ヒロキ。君は今の世界に満足しているのかね。君が私に地球を任せてくれたら、君のような子が安心して生活できる、平和な星に私が変えてあげよう」
ヒロキ  「満足?……安心、して……」
一旦、カプセルの中が暗闇に戻ったかと思うと、彼が通っている桜ヶ丘中学の教室に変化する。
ヒロキ  「ここはっ!?学校!?」

<CM>